ヨーロッパ・ニュース Vol.225
2013/11/12
● ラグビー: フランスが19-26でオールブラックス相手に惜敗
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先週末、欧州各地で行われた国際テストマッチの中でもひときわ注目の一戦となったフランス対ニュージーランドは、終盤のフランスの反撃もかなわずニュージーランドが26-19で勝利した。
これでニュージーランドは、今季に入ってからテストマッチ12勝12勝と負け知らずの快進撃で、次週はイングランドとの大一番に臨む。
ハーフタイムまではともにPGによる得点のみで9-9と互角の戦いを見せた両者だったが、後半に入り、ニュージーランドの左WTBピウタウが44分と66分に連続トライを決めて突き放す。だが、地元のスタッド・ド・フランスを埋めたファンの後押しを受けたフランスも68分にトライを返し、すぐにその差を詰める。終盤はニュージーランド陣内で試合を進めたフランスだったが、あと一歩のところであと1トライを決めることができないままタイムオーバーとなった。
この他の試合では、来週ニュージーランドを迎え撃つイングランドがアルゼンチンに31-12で勝利したほか、南アフリカは苦戦の末ウェールズを24-15で下し、オーストラリアはイタリアに50-20で快勝した。
<日本は欧州遠征初戦を落とす>
一方、欧州遠征初戦となったオールジャパンはエジンバラでスコットランドと対戦。WTB福岡が2トライを挙げるなど欧州強豪のスコットランド相手に気を吐いたが、地力で勝るスコットランドが6トライを決め42-17で快勝した。
● 7人制ラグビー: 日本がアジアセブンズ・シリーズ総合優勝を飾る
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9日、10日にシンガポールで行われた7人制ラグビーのアジアセブンズ・シリーズ第4戦は日本と香港の間で決勝戦が行われ、日本が24-19で勝利し、優勝した。
この結果、日本がアジアセブンズ・シリーズ総合優勝も果たし、来年3月22、23日に行われるセブンズ・ワールドシリーズ第6戦の開催権を手に入れた。なお、この翌週に行われる香港大会で日本は香港と共にアジア代表として来季のワールドシリーズ昇格をかけた予選ラウンドに臨む。
● 欧州ラグビーお家騒動: フランス連盟が自国クラブに新大会からの離脱を説得
来季からERC(欧州ラグビーカップ機構)主催のハイネケンカップへの参加を拒否して独自の新大会(ラグビーチャンピオンズカップ)設立を進めることを宣言したイングランドとフランスのクラブチーム連合だが、ここへきて計画の雲行きが怪しくなってきた。両者は現行の欧州クラブ選手権の有り方が不公平であるとして異を唱え新たなトーナメントシステム作りを進めることで合意したが、この動きにフランスラグビー連盟(FRF)が待ったをかけている。FRFは当初はクラブの決断を尊重する立場を表明していたものの、その後はこの方針を翻意し、「ハイネケンカップからの離脱を宣言することでERCに問題提起することにより、一部の主張が受け入れられ当初の目的は達した」として、自国のクラブチームに新大会設立計画からの離脱を説得しようとしている。一方で、新大会創設を決断させるに至った最重要課題であるスポンサーおよびテレビ放映権などを取り仕切る”運営”部分については、英仏クラブ連合とERC側の間に依然として大きな隔たりがあり解決の見通しはたっていないが、仮にFRFの説得工作が功を奏しフランスのクラブチームが新大会設立から離脱することになった場合、イングランドのクラブチームは孤立することになり、新大会の計画そのものが成り立たなくなる恐れが出てきた。
● ホッケー: 2018年W杯の開催地が決定、男子はインド、女子はイングランド
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国際ホッケー連盟(FIH)は、2018年にホッケー世界選手権を男子はインド、女子はイングランドで開催することを発表した。女子大会は7月7日から21日まで、男子大会は12月1日から16日までの日程で開催され、両大会とも、出場国は現行の12チームから16チームに拡大される。
● 男子バスケ: ユーロリーグ第4節、バルセロナがCSKAに勝利
男子バスケットのユーロリーグは第4節が行われ、グループAでは、優勝候補と言われながらともに調子が上がらないFCバルセロナ(スペイン)とCSKAモスクワ(ロシア)が対戦、バルセロナが79-70で勝利し、対戦成績を2勝2敗のタイに戻した。一方、同じく2勝2敗のCSKAは4位に転落。トップ16に進むにはこれ以上順位を落とせない苦しい戦いが続いている。一方、2チームとは対照的に好調なスタートを切ったフェネルバフチェ(トルコ)は今節もアウエーでパルチザン(セルビア)を88-78で下し、4連勝で首位を固めた。そのほか、グループBのレアル・マドリード(スペイン)、グループCのオリンピアコス(ギリシャ)も全勝を守っている。
● 女子サッカー: 欧州CLベスト16ラウンドで永里のポツダムと熊谷のリヨンが対戦
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サッカーの女子欧州チャンピオンズリーグはベスト16ラウンドのファーストレグが行われ、永里亜紗乃が所属するポツダム(ドイツ)と、今季フランクフルトから移籍した熊谷紗希が所属するリヨン(フランス)が対戦し、アウエーのリヨンが1-0で勝利を収め、セカンドレグに向けて優位に立った。この試合、永里はベンチ入りしたものの出番はなく日本人対決は実現しなかったが、熊谷はフル出場しチームの勝利に貢献した。また、昨シーズンの女王ヴォルフスブルク(ドイツ)はスウェーデンのマルメ相手に苦しんだが、1-1で迎えた85分にミュラーのPKで勝ち越し、アウエーで貴重な勝利を挙げた。一方、ブラジル代表のマルタが所属するティレソ―(スウェーデン)はデンマークのフォルトゥーナを2-1で下し、初のベスト8入りに王手をかけた。その他の試合では、スペインのバルセロナがホームでチューリヒ(スイス)を3-0で下したほか、アーセナル(イングランド)も同じく3-0でグラスゴー・シティ(スコットランド)に勝利し、ベスト8進出をほぼ手中に収めた。