ヨーロッパニュース一覧

2013-12-3

ヨーロッパ・ニュース Vol.226

2013/12/03


男子バスケット: ユーロリーグ第7節 フェネルバフチェがバルセロナに敗れ初黒星

<フェネルバフチェとの大一番を制したバルセロナ>

  男子バスケットボールのユーロリーグレギュラーシーズンは、11月28日と29日に第7節が行われ、強豪ひしめくグループAでは、2位のバルセロナ(スペイン)と、ここまで6戦全勝で単独首位に立つフェネルバフチェ(トルコ)の一戦が行なわれた。ホームのバルセロナは、スロベニア代表のボスジャン・ナックバーなどの活躍で序盤から試合の主導権を握ると、開幕から続いていた不安定な戦い振りを払拭するパフォーマンスを見せフェネルバフチェを94-81で下し、貴重な白星を手に入れた。一方、CSKAモスクも同グループで最下位のブディベルニク・キエフ(ウクライナ)に82-74で勝利を収めている。
 7戦目にして初の黒星を喫し、戦績を6勝1敗としたフェネルバフチェだが、依然として5勝2敗で2位と3位につけるバルセロナとCSKAモスクワに一歩リードしている。しかし12月5日と6日の第8節では、3位のCSKAモスクワと首位フェネルバフチェの一戦がモスクワで行なわれ、一方バルセロナは、格下ながら第3節で黒星を喫しているJSFナンテール(フランス)とアウエーで対戦する。この結果次第では、上位3チームが6勝2敗で並ぶ可能性があり、今後の展開に注目が集まっている。
 一方、昨シーズン優勝のオリンピアコス(ギリシャ)、準優勝のレアル・マドリード(スペイン)も、いずれもガラタサライ(トルコ)に72-54、ブローゼ・バスケッツ(ドイツ)に89-69と危なげなく勝利し、各グループで7戦全勝で単独首位を維持している。


男子ホッケー: ワールドリーグ決勝ラウンドの組み合わせが決定

  国際ホッケー連盟(FIH)は26日、同連盟のサイトを通じて来年1月に行なわれる男子ワールドリーグ決勝ラウンドのグループ分けを発表した。プールAには、ロンドンオリンピックで金メダルを獲得したドイツの他、ニュージーランド、イングランド、インド、一方プールBには、2010年のワールドカップを制したオーストラリア、ロンドンオリンピック銀メダルのオランダ、そしてベルギーとアルゼンチンが入る組み合わせとなった。なお、決勝ラウンドは、1月10-18日にインドのニューデリーで行なわれ、プールBのオーストラリア対ベルギー戦で幕を開ける。


女子ホッケー: ワールドリーグ決勝ラウンドがスタート、ロンドンオリンピック金メダルのオランダが2連勝で好スタート

<2連勝でグループ首位に立つオランダ>

 女子ホッケーの2012-14ワールドリーグ決勝ラウンドが11月30日にアルゼンチンのサン・ミゲル・デ・トゥクマンで開幕し、プールAのオランダ、イングランド、韓国、ドイツ、そしてプールBの中国、アルゼンチン、オーストリア、ニュージーランドの8ヶ国が出場している。プールAでは、ワールドランキング2位で、ロンドンオリンピック金メダルのオランダが初日にドイツを6-0で下すと、2日目もイングランドに3-2で勝利し、2連勝でグループ首位に立つ一方で、2013年の欧州選手権の覇者ドイツは2日目に韓国に2-2で引き分け1敗1分で最下位に沈んでいる。またプールBでは、ワールドランキング1位で地元のアルゼンチンとオーストラリアがそれぞれ1勝1分の同率で首位に立っている。なお、12月3日に第3戦が行われる。

女子水球: ユーロリーグ予選ラウンド、現欧州王者サバデルもグループ首位で通過

 2013-2014シーズンの女子水球ユーロリーグの予選ラウンドが11月20日-12月1日の4日間に渡って開催された。20チームを5グループに分けて行なわれた同ラウンドでは、上位をイタリア、ロシア、ギリシャのチームがほぼ独占する中、スペインのサバデルも現欧州王者の意地を見せ、決勝ラウンドへ駒を進める8チームの一角に食い込んだ。なお、グループAでは、サバデル(スペイン)とメディテラネア・インペリア(イタリア)、グループBでは、スルグトネフチェガス(ロシア)とウグラ(ロシア)、グループCでは、ゲイモナ・オリッツォンテ・カターニャ(イタリア)とボウリアグメニ(ギリシャ)、グループDでは、フィレンツェ・パッラヌオト(イタリア)、オリンピアコス(ギリシャ)の8チームが決勝ラウンドへ進出を果たしている。

女子バレー: CEVチャンピオンズリーグ第3節、木村沙織のガラタサライは2勝目でグループ2位に浮上

<チャンピオンズリーグでグループ首位に立つコネリアーノ>

 女子バレーボールのCEVチャンピオンズリーグの第3節が11月26日から28日にかけて行なわれた。全日本のエース木村沙織の所属するガラタサライ(トルコ)と元全日本のリベロ井野亜季子の所属するバクー・アゼリョル(アゼルバイジャン)が同居するプールEでは、イモコ・コネリアーノ(イタリア)がバクー・アゼリョルを3-2、ガラタサライがブスト・アルシーツィオ(イタリア)を3-0のストレートで下している。この結果、3戦全勝で単独首位に立つコネリアーノ(イタリア)を、2位のガラタサライが2勝1敗で追う展開となっている。一方、昨シーズンの同大会で3位の好成績を残したブスト・アルシーツィオだが、ここまで3戦全敗で最下位に沈んでいる。なお今節、バクー・アゼリョルの井野亜季子は出場機会を得られなかったものの、ガラタサライの木村沙織はチームの勝利に貢献する活躍を見せている。
 また、全日本のリベロ佐野優子が所属するボレロ・チューリヒ(スイス)は、ドンブロバ・グルニチャ(ポーランド)を3-1で勝利し、プールEで3戦全勝のディナモ・カザンに次ぐ2位に浮上している。

<創設2年目にして初参戦のコネリアーノが大健闘>
 第3節を終えた今シーズンのCEVチャンピオンズリーグで、初参戦ながらここまで3戦全勝でプールEの首位に立っているイモコ・コネリアーノが注目を集めている。しかも、2012年に創設されたばかりのクラブというのだから、更に驚きである。
 イタリアの北東部に位置するトレビーゾ県の一都市コネリアーノには、すでに国内トップリーグのセリエAに所属するスペス・コネリアーノというクラブが存在していた。しかし、2011-2012シーズンの途中に同クラブが深刻な経営難に陥っている事実が発覚すると、シーズン終了を待たずして2012年1月2日にセリエAからの脱退が正式に発表された。そして、その僅か2ヵ月後に新クラブとして誕生したのがイモコ・コネリアーノである。消滅したスペス・コネリアーノを率いていたマルコ・ガスパーリ監督を指揮官として招聘したイモコ・コネリアーノは、2011-2012シーズンを9位で終えセリエA残留を決めていながらも同様に経営難でクラブの運営が続行不能となっていたパルマ・バレーガールズの順位を買い取る形でセリエAへの参入を可能にした。そして、セリエA初参戦となった2012-2013では、レギュラーシーズンを5位で終える健闘を見せると、その後のプレーオフでも決勝で強豪ピアチェンツァに1-3で敗れはしたものの、次シーズンのCEVチャンピオンズリーグ出場権を獲得する輝かしい成績を残した。諸所の事情で地元ではなく、隣の都市ビッロルバに本拠地を持っているイモコ・コネリアーノの快進撃がヨーロッパの舞台でどこまで続くか、今後の戦い振りに熱い視線が注がれている。なお、2013-2014シーズンのセリエAでは、ここまで4試合を消化し、3勝1敗で3位に付けている。

欧州ラグビー内紛、フランスのクラブ連合が来シーズンのハイネケンカップ参加を示唆

<欧州クラブトーナメントの不参加を改めて強調したイングランドのクラブチーム連合>

  来シーズンからERC(欧州ラグビーカップ機構)主催のハイネケンカップに代わる新大会『ラグビーチャンピオンズカップ』の設立を目指し、これまでイングランドと歩調を合わせてきたフランスのクラブチーム連合だが、28日にパリで開かれたFFR(フランスラグビー連盟)との会議において、来シーズンも引き続きハイネケンカップに参加する意向を表明した。突然の翻意に少なからず驚き示したイングランドのクラブチーム連合はその3日後、「フランスのクラブは、テレビ放映権などの契約に関して自国の連盟から強いプレッシャーを受けているに違いない」とコメントし、フランス側の予想外の方向転換の背後にFFRの存在があることを示唆。更に、2014-15シーズンの欧州クラブトーナメント(ハイネケンカップおよびアムリン・チャレンジカップ)にイングランドのチームが出場する可能性が依然として低いことを改めて強調した。フランスのクラブチーム連合は、来年2月までイングランド側の説得に尽力することを明らかにしているものの、仮に失敗した場合には、来シーズンのハイネケンカップは、イングランドを除いたフランス、アイルランド、スコットランド、ウェールズにイタリアを加えた5ヶ国のクラブで行なわれることとなる。