2013/12/24

● 女子ローラーホッケー：　スペインが欧州チャンピオンシップ３連覇を達成

	<３連覇を達成した女子ローラーホッケーのスペイン代表>

　　女子ローラーホッケーの欧州チャンピオンシップ決勝が２１日に行われ、スペインがポルトガルを下し、２００９年と２０１１年に続き３連覇を達成した。
　２日前のグループリーグではポルトガルに４－２で黒星を喫していたスペインだが、決勝では前半１０分の間に２ゴールを決め試合の主導権を握ると、後半もその圧倒的にな攻撃力で追加点を重ね、終わって見れば７－０の圧勝でポルトガルを退けた。２０１１年大会でも決勝に進出していたポルトガルだが、またしてもスペインの前に涙を飲む結果となった。なお、スペインで１７日から始まった同大会には、スペイン、ポルトガル、イタリア、フランスの４ヶ国が参加していた。

● 女子フットサル：　ブラジルがスペインを下しワールドトーナメント４連覇

	<決勝でスペインを下し、４連覇を達成したブラジル>

　ブラジルが再びサッカー王国の底力を見せ付けた。女子フットサルのワールドトーナメント決勝が２０日に行われ、ブラジルが開催国スペインを２－１で下し、２０１０年の第１回大会から続く４連覇を達成した。
　２０１１年大会決勝の再現となった試合は、ブラジルが前半３分に先制する。早い時間帯で失点し苦しい展開となったスペインだが、徐々に勢いを取り戻すと後半終了間際の３４分にようやく同点に追いつく。しかし、その直後に不運な形からオウンゴールを献上し、再び追う立場となってしまう。結局、これが決勝点となり、スペインは再びブラジルの前に力尽きた。
　また、３位にはポルトガルをＰＫの末に３－１で下したロシアが入っている。なお、２０１０年の第１回大会から連続出場を果たしている日本は、スペインに０-２、ポルトガルに０-６で敗れ、第３戦でコスタリカに２－１で勝利したものの、戦績を２勝１敗とし初の決勝ランド進出は叶わなかった。

● 女子ハンドボール：　世界選手権、ブラジルが地元セルビアを下し初優勝

	<ブラジルの初優勝は、女子ハンドボール新時代の幕開けとなるか>

　２２日に行われた第２１回女子ハンドボール世界選手権決勝は、同大会での優勝はおろか決勝進出の経験すらないブラジル対セルビアという、新時代の幕開けを少なからず予感させる新鮮なカードとなった。
　２０１１年大会では準々決勝で敗退したものの、フランスやクロアチアに土をつけるなど近年着実に力を付けてきたブラジルは、今大会でも欧州の強豪デンマークを予選グループと準決勝の２度に渡って下すなど破竹の勢いで決勝まで駒を進めてきた。一方、開催国でもあるセルビアは圧倒的なサポーターの後押しを味方に付け、準々決勝では前大会優勝のノルウェー、準決勝では前大会準優勝のフランスを下したポーランドにそれぞれ競り勝ち決勝の舞台まで上り詰めた。迎えた決勝では、さすがのセルビアも今大会の予選グループから無敗を続け波に乗るブラジルの勢いを止めることができず、結局２２-２０でブラジルが悲願の初優勝を手にした。一方、セルビアは２００５年のロシア以来となる地元優勝の夢は最後の一歩で阻まれる形となった。
　２０１１年大会で５７ゴールを決め得点ランキング１位となったブラジルのアレシャンドラは、３２歳となった今大会でもその存在感は少しも薄れず、５４ゴールを記録し得点ランキング２位に輝いた。ちなみに今大会の準決勝に残ったブラジル、セルビア、デンマーク、ポーランドの内、セルビアを除いた３チームは何れもデンマーク出身の監督がチームを率いている。

● 男子バスケット：　ユーロリーグ、トップ１６の組み合わせが決定

　男子バスケットのユーロリーグは、レギュラーシーズンの全１０試合が終了し、２１日に次ラウンドとなるトップ１６のグループ分けが決定した。レギュラーシーズンを突破した１６チームが２組に分かれて戦うトップ１６では、ここまで抜群の安定感で全勝街道を走る昨シーズン優勝のオリンピアコス（ギリシャ）を筆頭に、バルセロナ（スペイン）、フェネルバフチェ（トルコ）、エフェス・ピルゼン（トルコ）、パナシナイコス（ギリシャ）など力のあるチームがグループＥに入った。一方、オリンピアコス同様に無敗を続けるレアル・マドリード（スペイン）は、昨シーズン３位のＣＳＫＡモスクワとグループＦで同組になったものの、強豪が肩を並べるグループＥよりは比較的恵まれた組み合わせになったと言えそうだ。また、レギュラーシーズンを４勝６敗の４位で終え、今シーズン初出場でトップ１６へ駒を進めた唯一のチームであるバイエルン・ミュンヘン（ドイツ）は、レアル・マドリードと同組のグループＦに入っている。

● 男子ホッケー：　ユーロリーグ、決勝トーナメントの組み合わせが決定

　ＥＨＬ（欧州ホッケー連盟）は１６日、男子ホッケーのユーロリーグ決勝トーナメント組み合わせを発表した。まず、昨シーズン準優勝のドラゴンズ（ベルギー）は、今回初めて決勝トーナメント進出を果たしたカンポング（オランダ）との対戦が決まった他、予選ラウンドでイングランド王者ビーストンを３-２、カーディフ（ウェールズ）を９-１で下すなど、勢いに乗るハーベステフンダー（ドイツ）の相手は、同じくドイツのウレンホルスト・ミュルハイムとなり、手の内を知り尽くしたチーム同士のカードとなった。その他、決勝トーナメント常連のレディング（イングランド）、ビーストン（イングランド）、ロッテルダム（オランダ）ら強豪クラブは、それぞれＲＣポロ（スペイン）、ワーテルロー・ダックス（ベルギー）、ポズナン（ポーランド）との対戦となった。なお、決勝トーナメントは、来年４月１６日と１７日の２日間に渡ってオランダのアイントホーフェンで行われる。

● ラグビー：　ハイネケンカップの内部紛争、クラブのパフォーマンスにも悪影響か

	<苦戦が続くイングランドの巻き返しが期待される>

　システムの変更を求めるなど内部で不協和音が響き、来シーズンより大きな変化が予想されるＥＲＣ（欧州ラグビーカップ機構）主催のハイネケンカップだが、全６試合の内すでに４試合を消化した今シーズンのグループリーグで、フランスの７クラブに次いで６クラブ（レスター・タイガース、ノーサンプトン、サラセンズ、ハリクインズ、グロスター、エクセター・チーフス）が出場しているイングランド勢の不調が際立っている。
　イングランド・プレミアシップ王者のレスター・タイガースは、初戦でセルティックリーグ準優勝のアルスター（アイルランド）に敗れたものの、その後の３試合を白星で飾りプール５で２位に付けている。その一方で、国内リーグで現在首位争いを繰り広げているサラセンズとノーサンプトン、そしてハリクインズは各プールでかろうじて２位を維持しているものの、残りの２試合の結果次第では、上位８チーム（各プール首位の６チームに、各プール２位のうち成績上位の２チーム）に与えられるベスト８進出を逃す可能性も十分に考えられる。３チーム（レスター・タイガース、サラセンズ、ハリクインズ）がベスト８入りをし、その中でもサラセンズとハリクインズに至っては全勝でグループリーグを突破した昨シーズンを比べると、今シーズンの状況は大きく異なっている。これには、イングランドのチームがハイネケンカップに代わる新大会の設立を掲げ、来シーズンから欧州クラブトーナメント（ハイネケンカップおよびアムリン・チャレンジカップ）への不参加を表明している背景が少なからず関係し、同カップを早々と敗退し国内リーグに集中したいという裏事情がパフォーマンスに悪影響を及ぼしているのではないかとの指摘も存在する。
　欧州屈指と呼ばれながらペスト８に僅か１チームしか残れないという最悪の事態を回避すべくイングランド勢の今後の巻き返しが期待される。なお、今シーズンのグループリーグで４戦全勝を維持しているのはアルスターのみとなっている。

● 女子サッカー：　国際オリンピック委員会がアゼルバイジャンサッカー協会の女子サッカー普及活動を高く評価

	<スペインで行われた大会にゲスト参加するアゼルバイジャンU-16女子サッカーチーム>

　ＩＯＣ（国際オリンピック委員会）は１８日、ＡＦＦＡ（アゼルバイジャンサッカー協会）が進めている女子サッカーの国内普及活動を高く評価し、同協会に対し証明書を授与することを発表した。
　ＡＦＦＡの国内女子サッカーの発展プログラムは、２０１２年のＵ-１７女子ワールドカップ招致に成功した２０１０年から本格的に始まった。名門バイエルン・ミュンヘンを率いた経験を持つシルビア・ライス氏を同国Ｕ-１７女子サッカーチームの監督として招聘して迎えた２０１２年の本大会では３戦全敗でグループリーグ敗退を喫したものの、国内で有望な選手の発掘に力を入れた結果、それまで数える程しかいなかった正規登録選手を４０００人以上まで増やすことに成功するなど、ＡＦＦＡは国内に女子サッカーの下地を着実に植えつけて行った。ＡＦＦＡで女子サッカー部門の責任者を務めるザウル・ハジマハラノフ氏はＵＥＦＡ（欧州サッカー連盟）のインタビューに対し、今回の受賞を心から喜ぶと共に、同国女子サッカーの更なる発展を誓うコメントを残している。
　「この証明書は、私たち協会がこれまでやってきたことが間違っていなかったことの証だと思っています。正直、このような賞を頂けるとは予想もしていませんでした。今後も期待を裏切らないよう、これまで以上に努力し、アゼルバイジャンの女子サッカーをレベルアップさせて行きたいと思っています。ここにはまだ女子のプロサッカーリーグはありませんが、現在はＵ-１９女子サッカーチームで活躍していた選手たちが今後もプレーを続けられるようＵ-２１女子サッカーチームを作る計画を進めているところです。」