ヨーロッパニュース一覧

2014-1-21

ヨーロッパ・ニュース Vol.231


2014/01/21


男子ハンドボール欧州選手権: デンマークがスペインにリベンジを果たす

<デンマークの守護神ランディン>

 デンマークで行われている男子ハンドボール世界選手権は予選ラウンドの日程を終了し、各グループで3位までに入った12チームがメインラウンド進出を決めた。
 スペイン、デンマーク、フランス、クロアチアといった強豪国がいずれもメインラウンドに駒を進めた一方で、シードチームのセルビア、世界的なレフトバック、フィリップ・ジカ擁するチェコ、ノルウェーの敗退が決まった。
 18日から始まったメインラウンドでは強豪同士が顔を合わせる好カードが目白押しとなった。その口火を切ったのが昨年の世界選手権決勝のカードとなったスペイン対デンマーク戦だ。スペインで行われた世界選手権では大差で敗れたデンマークだったが、ホームで14000人の大サポーターの後押しを受けたデンマークは序盤からリードを保ち優位に試合を進めると、後半はGKランディンのセーブも冴えわたりスペインの反撃を許さず、最後は31-28で勝ってリベンジを果たした。スペインは、今大会を負傷で欠場している正GKステルビックの不在が響いた。両者がこのまま勝ち進めば、再び決勝の舞台で対戦する可能性もある。
 また、もう1試合の注目カード、フランス対クロアチアはフランスが27-25で勝利し、準決勝進出に向けて順調なスタートを切った。

男子バスケットユーロリーグ: レアル・マドリードがバイエルン・ミュンヘンに快勝

<レアルの快勝に貢献したセルヒオ・ロドリゲス>

 レアル・マドリードとバイエルン・ミュンヘンが対戦、といってもサッカーの話ではない。男子バスケットのユーロリーグトップ16の第3ラウンドで両者の対戦が実現した。今季のユーロリーグでレギュラーシーズンから破竹の13連勝中、リーグ戦でも15連勝中(現在は16連勝)と他を寄せ付けない強さを誇るレアル・マドリードに対し、ユーロリーグ今季初参戦のバイエルンの対戦は、一方的な試合となった。レアル・マドリードは、元NBAプレーヤーのルディ・フェルナンデス、セルヒオ・ロドリゲスを中心に地盤から爆発的な攻撃力で相手を圧倒し、111-87の大差で快勝した。ちなみに、ユーロリーグで110点以上のスコアが記録されたのは6年ぶりのことだ。
 その他の試合では、オリンピアコス(ギリシャ)がFCバルセロナ(スペイン)に72-81で敗れトップ16で早くも2敗目を喫し、CSKAモスクワ(ロシア)もパルチザン(セルビア)に72-73で敗れ同ラウンド初黒星を喫した。


女子サッカー: フランス女子1部リーグ首位決戦はPSGが熊谷のリヨンを下す

<熊谷はフル出場も敗戦>

 サッカーのフランス女子1部リーグは18日になでしこジャパンの熊谷紗希が所属する首位のリヨンと2位のPSGが対戦し、PSGが1-0で勝利した。リヨンは今季ここまでリーグ戦無敗。対するPSGは2敗を喫していたが、PSGはこの勝利で首位リヨンとの勝ち点差を3に縮めた。
なお、この試合で熊谷はセンターバックとしてフル出場を果たしている。

ラグビーハイネケンカップ: アルスターがレスターを下し全勝で準々決勝へ

 ラグビーのハイネケンカップはグループリーグの最終節が行われ、ここまで唯一無敗のアルスター(アイルランド)がグループ2位のレスター(イングランド)を22-19で下し、グループリーグを全勝で締めくくった。
4月に再開される準々決勝に進出する8チームはすでに確定しており、アイルランド勢が3(アルスター、レンスター、マンスター)、フランス勢が3(クレモン、トゥーロン、トゥールーズ)、イングランド勢が2(サラセンズ、レスター)となっている。
2シーズン前はアイルランド勢同士、昨シーズンはフランス勢同士の決勝となったが、今季はどこが勝ち上がるだろうか。 


<ハイネケンカップ準々決勝組み合わせ>
アルスター(アイルランド) 対 サラセンズ(イングランド)
クレモン(フランス) 対 レスター(イングランド)
トゥーロン(フランス) 対 レンスター(アイルランド)
マンスター(アイルランド) 対 トゥールーズ(フランス)

女子バレーチャンピオンズリーグ: 木村のガラタサライがプレーオフ初戦を落とす

<今季も無敵のワクフバンク>

 女子バレーボールの欧州チャンピオンズリーグはプレーオフ12ラウンドの初戦が行われ、今季から全日本の木村沙織が所属するトルコのガラタサライはアウエーでRCカンヌ(フランス)に1―3で敗れた。木村はこの試合先発で出場し15ポイントを決めたが、チームを勝利に導けなかった。第2戦は今週23日にイスタンブールで行われる。
 またその他の試合では、同じトルコのワクフバンク、エジザージュバシュがともに初戦をストレート勝ちし、今季グループラウンドからの連勝を7に伸ばした。一方、ロシア勢同士の対戦となったディナモ・モスクワ対ディナモ・カザン戦はディナモ・カザンが3-1で先勝した。一方、イタリア王者のピアチェンサはボレロ・チューリヒ(スイス)に1-3で敗れ、プレーオフ6ラウンド進出に黄信号がともった。

<今季も無敵のワクフバンクを止められるか>
 昨シーズンは負け知らずの47連勝で国内、欧州3冠を達成したワクフバンクの勢いは今季も全く衰えていない。昨シーズン、全日本のエースである木村沙織が最後までレギュラーをつかめなかったほどハイレベルなメンバーが揃い、今季のチャンピオンズリーグのグループラウンドでも6試合でわずか1セットしか失わずに全勝で勝ち上がっている。強豪ぞろいのトルコ1部リーグでもこれまで13戦13勝と圧倒的な強さを誇っており、今までのところ向かうところ敵なしといった状態だ。このまま今季もワクフバンクが独走し2年連続の3冠を達成するのか、それともこれを阻むチームが現れるだろうか。
 チャンピオンズリーグでは、ガモワを擁するロシアのディナモ・カザン、イタリア王者のピアチェンサ、トルコリーグのライバルでもあるガラタサライ、エジザーシュバシュの奮起に期待したい。ガラタサライは18日のリーグ戦でワクフバンクから今季初めて2セットを奪った末タイブレークで敗れたが、互角に戦える力があることを証明した。リーグ戦では、12勝1敗で2位につけるフェネルバフチェも要注意だ。25日に行われる直接対決でワクフバンクを倒し連覇を阻止することができるか注目だ。

インドアホッケー: 欧州選手権はドイツがオーストリアを下し優勝

 

 8チームが出場した男子インドアホッケーの欧州選手権(ユーロホッケー)は19日にウィーンで決勝戦が行われ、ドイツがオーストリアを下して優勝した。
 試合は、ドイツが5-4でリードしたまま迎えた後半残り20秒にオーストリアが値千金のゴールを決め5-5の同点に追いつくが、全選手によるシュートアウトの結果、ドイツが4-3で勝利した。今大会の上位6チームは2016年大会へのエントリーが確定すると同時に、2015年のワールドカップ出場権も獲得した。一方、下位2チームは2016年の大会ではディビジョンIIに降格し、代わって同カテゴリーの上位2チームが昇格する。


<インドアホッケー欧州選手権最終順位>
1.ドイツ 2.オーストリア 3.ロシア 4.ポーランド 5.オランダ 6.チェコ 7.スウェーデン(ディビジョンIIへ降格) 8.イングランド(ディビジョンIIへ降格)