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スポーツ産業論 第5版

 第5版


 本書はスポーツ産業の全体像を学ぶためにまとめられたものである。1995年に初版が創刊され今回で第5版となる。刻々と変化する社会情勢とそれに対応するスポーツ産業の変化に伴い、その都度内容の変更と更新が行われてきた。近年増加するスポーツマネジメントや健康マネジメント等と称される大学や専門学校の授業において、教科書として用いられていることも多く、安定した支持を受けていると言えるであろう。
 本書は大きく分けて5つのパートと24の章で構成されている。各章を概観すると、「スポーツ産業とは」「スポーツ消費者を知る」「スポーツをマネジメントする」「プロスポーツビジネスを知る」「スポーツ産業の将来」となっており、スポーツ産業とは、といった総論から、スポーツ用品産業、スポーツファンの特性、フィットネスクラブのマネジメントといった各論まで幅広いトピックを網羅している。各章はそれぞれ異なる著者が担当しており、各分野におけるエキスパート(専門家)が各章のテーマにおけるエッセンスとなる情報及び研究結果を惜しげもなく公開している。
 本書は、スポーツ産業の過去と現在、そして未来を知る上で非常に有益な情報をもたらす。オムニバス形式のため各章に割り当てられる情報量は限られるが、逆にいえばスポーツ産業のハイライトを知るには格好の教材となる。例えば、「スポーツツーリズム」「スポーツと地域活性化戦略」「スポーツとIT」といった近年関心の高まるトピックからは、否応なしに知的好奇心が刺激されスポーツ産業の今後を考える良い契機となることは間違いない。