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2014-5-27

「ラグビー:ハイネケンカップ、トゥーロンが逆転優勝で2連覇」など

ラグビー: ハイネケンカップ、トゥーロンが逆転優勝で2連覇

<フランスのクラブとして初のハイネケンカップ連覇を達成したトゥーロン> レアル・マドリードが10度目の欧州制覇を決めたチャンピオンズリーグ決勝が世界中の注目をほぼ独占してしまった24日だが、この日は欧州ラグビーでも歴史に残る1ページが記されることとなった。

 欧州クラブ最強を決めるハイネケンカップ決勝がカーディフのミレニアム・スタジアムで行われ、ジョニー・ウィルキンソン擁するトゥーロン(フランス)が、サラセンズ(イングランド)を23-6の大差で下し、昨シーズンの続き欧州王者の座を守り通した。この結果トゥーロンは、2001年と2002年のレスター・タイガース(イングランド)、2011年と2012年のレンスター・ラグビー(アイルランド)に続き、同カップで連覇を果たした3つ目のクラブとなった。

 6万7000人の大観衆がみまもる中、初優勝をめざすサラセンズは開始4分にファレルのPGで幸先良く0-3と先制する。しかしトゥーロンはすぐさま反撃に転じると、スミスが1トライ、ウィルキンソンがそれぞれCGとDGを1回づつ決め、10-3と前半のうちに逆転に成功する。後半に入ってもトゥーロンの勢いは衰えず、トライやPGなどで着実にリードを広げ試合を有利に進めていく。一方、サラセンズはファレルが2度目のPGを決めるのが精一杯で、結局23-6でトゥーロンの前に力尽きた。

 数日前に今シーズン限りでの引退を正式に発表していたトゥーロンの主将で元イングランド代表フライハーフ(スタンドオフ)ジョニー・ウィルキンソンは、この試合でも2CG、2PG、1DGの合計13点を記録する大活躍を演じ、自身にとって最後となるハイネケンカップを最高の形で締めくくった。

<ハイネケンカップは、来シーズンからラグビーチャンピオンズカップに移行>

 ERC(欧州ラグビーカップ機構)によって95-96シーズンから主催されてきたハイネケンカップだが、今シーズン限りで終了することが規定路線となっている。今後、欧州クラブのトップを決める大会は、出場チーム数や各リーグからの出場枠の分配などに変更を加え、ラグビーチャンピオンズカップという新名称で継続されていくこととなる。この背景には、現行の大会方式に異を唱え大会からの脱退の可能性さえ示唆してきたイングランドの数クラブの存在があった。クラブ側とERCとの対立は平行路線をたどり、一時は存続の危機に直面していた同大会だが、新大会設立という形で2年間にわたる議論にようやく終止符が打たれることとなった。

女子サッカー: チャンピオンズリーグ、ヴォルフスブルグがティルソを逆転で下し2連覇

<劇的な逆転勝利で2連覇を果たしたヴォルフスブルグ:> 女子サッカーのチャンピオンズリーグは22日、男子と同じリスボン(ポルトガル)で決勝戦が行われ、ドイツの強豪ヴォルフスブルグが初優勝を狙うスウェーデンのティルソを激闘の末に4-3で退け、昨シーズンに続き2連覇を達成した。

 序盤から拮抗した展開となった試合は、ヴォルフスブルグの一瞬の隙をついたティルソが、27分と30分にそれぞれブラジル代表FWマルタとスペイン代表MFベロニカの連続ゴールで0-2とリードし前半を終了する。苦しい展開をしいられたヴォルフスブルグだが、後半開始直後に右サイドからのセンタリングをポップがヘディングで合わせ1点を返すと、更に53分にもミュラーの追加点で2-2の同点とし、試合の流れを引き寄せる。この直後、マルタの技ありゴールで一時はティルソが再度リードを奪うものの、終盤にかけて勢いを増したヴォルフスブルグが67分、そして80分に2ゴールを決め、ついに4-3と逆転に成功する。ティルソは、終了間際にベロニカが得た同点のチャンスをいかせず万事休す。ヴォルフスブルグが接戦を制し、2度目の欧州タイトルを手に入れた。

男子アイスホッケー: 世界選手権トップディビジョン、ロシアが10戦全勝で5度目の金メダル

<10戦全勝で2014年世界選手権トップディビジョンの金メダルを獲得したロシア> ミンスク(ベラルーシ)で開催されているアイスホッケーの世界選手権トップディビジョンは25日にファイナルが行われ、ワールドランキング4位のロシアが同ランキング2位のフィンランドを5-2で下し、2年振り5度目の金メダルを獲得した。

 米国や地元ベラルーシと同居するグループBを7戦全勝し首位で決勝トーナメントへ進んだロシアは、準々決勝でフランスを3-0、準決勝でもワールドランキング1位のスウェーデンを3-1で下し、無敗で決勝に駒を進めた。一方、同じくBグループに入ったフィンランドは、初戦でラトビアに2-3で競り負けると、第2戦でもロシアに2-4で敗れるなど4勝3敗の4位で辛くも決勝トーナメント進出を決めた。準々決勝のカナダ戦は一時は逆転を許すも何とか3-2で競り勝つと、準決勝のチェコ戦では3-0と久々に安定したスコアで決勝までたどり着いた。

 決勝ではようやく本来の勝負強さを取り戻したフィンランドが、ここまで無敗で勝ち上がってきたロシアと互角の勝負を展開する。1-1の同点で迎えた第2ピリオドにキルプレイから失点し1-2と逆転を許したロシアだが、その直後すぐさま同点に追いつくと、続く35分にもツー・メン・アドバンテージの好機から追加点をあげ3-2と再びリードを奪う。最終ピリオドでは、終止試合の主導権を握ったロシアがさらに2点を追加し、5-2でフィンランドを下した。

 なお、2014年世界選手権トップディビジョンの上位6ヶ国は、ロシア、フィンランド、スウェーデン、チェコ、カナダ、米国の順番となっている。

男子バスケットボール: レアル・マドリードが、レギュラーシーズンのタイトルを獲得

 スペインの男子バスケット国内トップリーグは25日に最終節が行われた。1週間前にミラノでマッカビ・エレクトラ(イスラエル)との決勝戦に敗れユーロリーグのタイトルを目前で逃していたレアル・マドリードだが、この日は地に足の着いた試合運びで4位のウニカハを83-86で下し、2009-2010年シーズンにバルセロナが達成した31勝3敗の記録を更新する32勝2敗の好成績で昨年に続きレギュラーシーズンのタイトルを獲得した。全試合を終えたリーグはこの後、上位8チームによりプレーオフに突入し、シーズンの真の王者を決めることとなる。なお、プレーオフ1回戦の組み合わせは以下のとおり。

レアル・マドリード(レギュラーシーズン1位)対CAIサラゴサ(レギュラーシーズン8位)

ウニカハ(レギュラーシーズン4位)対エルバライフ・グランカナリア(レギュラーシーズン5位)

バレンシア・バスケット(レギュラーシーズン2位)対カハソル(レギュラーシーズン7位)

FCバルセロナ(レギュラーシーズン3位)対ラボラル・クチャ(レギュラーシーズン6位)

男子バレーボール: ワールドリーグ開幕、日本はドイツに連敗し、黒星スタート

<ワールドリーグ開幕、日本はドイツに2連敗し、黒星スタートとなった> 男子バレーボールのワールドリーグが23日に開幕し、グループ2のプールDでアルゼンチン、ドイツ、フランスと同組に入っている日本は、ドイツとのアウェー2連戦にのぞんだ。

 第1戦で0-3(28-26、25-19、25-16)のストレート負けを喫した日本は、続く第2戦でも序盤のミスなどでリズムを崩し、25-23、25-21といきなり2セットを先取されてしまう。しかし日本はここから意地を見せると、素早い攻撃を起点に第3セットを27-29、第4セットを23-25と連取し2-2の同点に追いつく。しかし、最終セットまでもつれこんだ試合は決定力で勝るドイツが15-9と日本の反撃をシャットアウトし、合計スコアを3-2とし2勝目をあげた。黒星スタートとなった日本は、31日と来月1日に再びアウェー2連戦でフランスと対戦する。

 一方、世界ランキング上位国が集まるグループ1のプールAとプールBでは、ブラジル対イタリア、ブルガリア対米国の2連戦が行われ、共にアウェーでの試合となったイタリアと米国がいずれも2連勝をおさめている。

 昨シーズンの18ヶ国から大幅に増えた28ヶ国が参加する今シーズンのワールドリーグは、世界ランキング上位の8ヶ国が入っているグループ1、日本など12ヶ国が入っているグループ2、そしてその他8ヶ国が入っているグループ3から構成されている。グループ2で優勝した国は、グループ1の上位4ヶ国とホスト国イタリアを含めた5ヶ国とのプレーオフに進出する権利が与えられる。

女子水球: ワールドリーグ、スーパーファイナル出場の8ヶ国が決定

 女子水球のワールドリーグでは20日から22日にかけて、欧州を除く地域の予選(インターコンチネンタル・トーナメント)が行われ、米国、カナダ、オーストラリア、ブラジルに、ホスト国の中国を加えた5ヶ国が、6月のスーパーファイナルへの進出を決めた。

 米国、カナダ、カザフスタンと同組のグループAに入った日本は、初戦で米国に5-14で敗れると、第2戦のカナダ戦も6-15で落とし早々と予選敗退が決定してしまう。最後のカザフスタンに何とか勝利した日本は、結局3連勝の米国、2勝1敗のカナダに続く3位で予選を終える結果となった。一方オーストラリア、ベネズエラ、ブラジル、中国の入ったグループBは、3連勝のオーストラリア、2勝1敗の中国、1勝2敗のブラジル、3敗のベネズエラの順位となり、ホスト国枠が与えられている中国に代わって3位のブラジルが繰上げでスーパーリーグへの出場権を手にしている。

 なお、欧州からはスペイン、イタリア、ロシアの3ヶ国がスーパーリーグへ出場する。