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2014-4-15

「女子バスケット:女子ユーロリーグ、ガラタサライがトルコ勢同士の決勝を制す」など


2014/04/15


女子バスケット: 女子ユーロリーグ、ガラタサライがトルコ勢同士の決勝を制す

<優勝を決め喜びを爆発させるガラタサライの選手>

 7日からロシアのエカテリンブルグで行われていた女子ユーロリーグのファイナル8ステージは13日に決勝戦が行われ、ガラタサライがフェネルバフチェを69-58で下し、トルコのクラブチームとしては初となるユーロリーグ女王に輝いた。
 ガラタサライは、ファイナル8の初戦で同じトルコのカイゼリ・カスキスポル相手に苦戦を強いられ58-56と辛くも勝利を収めた後、準決勝では地元の強豪エカテリンブルグと対戦。スペイン代表ガードのアルバ・トレンスらの活躍で優勝候補のエカテリンブルグを77-70で下す金星を挙げ、決勝まで勝ち進んできた。一方、昨シーズンは準優勝に終わり雪辱を誓うフェネルバフチェも初戦は苦しみながらロシアのスパルタク・ヴィドノエに58-57と1点差で薄氷の勝利を収めると、準決勝でフランスのタンゴ・ブールジュを59-50で退け、ユーロリーグ史上初のトルコ勢同士の決勝戦が実現した。
 決勝はガラタサライがファーストクォーターで26-7と大量リードを奪って試合の主導権を握ると、その後も元WNBAプレーヤーで欧州年間最優秀選手にも輝いた190cmの長身FWサンチョ・リトルがダブル・ダブル(19ポイント、12リバウンド)を決めるなど期待通りの活躍を見せてポイントを重ね、同じイスタンブールのライバルを下した。なお、大会MVPにはガラタサライの司令塔アルバ・トレンスが選ばれた。

<女子ユーロリーグ、ファイナル8最終結果>
4/11 準決勝
UMMCエカテリンブルグ(ロシア) 70-77 ガラタサライ(トルコ)
フェネルバフチェ(トルコ) 59-50 タンゴ・ブールジュ(フランス)

4/13 3位決定戦
タンゴ・ブールジュ 60-80 UMMCエカテリンブルグ

4/13決勝
フェネルバフチェ 58-69 ガラタサライ




バスケット: ユーロリーグ、プレーオフ組み合わせが決まる

 男子バスケットのユーロリーグはトップ16ラウンドの全試合が終了し、ファイナル4をかけたプレーオフラウンドに進出する8チームが出揃った。このプレーオフ最大の注目カードは、昨シーズンの決勝の再現となるオリンピアコス(ギリシャ)とレアル・マドリード(スペイン)の一戦だろう。
 今季も絶好調のレアル・マドリードに対し、オリンピアコスはユーロリーグでここまでやや精彩を欠いているとはいえ、過去2年連続優勝の実績はあなどれない。レアル・マドリードとしては昨季の決勝で敗れたリベンジを果たしたいところだが、逆にオリンピアコスが波に乗るレアル・マドリードを退けることができれば、3連覇達成に向けて大きな自信になるはずだ。一方、ファイナル4の常連であるパナシナイコス(ギリシャ)とCSKAモスクワ(ロシア)の対戦も興味深い対戦だ。その他、トップ16ラウンドではグループ2位となり存在感を見せたダークホースのEA7エンポリオ・アルマーニ(イタリア)はマッカビ・エレクトラ(イスラエル)と、女子ユーロリーグとの男女アベック優勝を狙うガラタサライ(トルコ)はスペインの強豪FCバルセロナとそれぞれ対戦する。プレーオフラウンドは2-2-1方式で最高5試合行われ、先に3勝したチームがファイナル4に駒を進める。

<ユーロリーグ・プレーオフ組み合わせ>
FCバルセロナ(グループE1位) 対 ガラタサライ(グループF4位)
レアル・マドリード(グループF2位) 対 オリンピアコス(グループE3位)
CSKAモスクワ(グループF1位) 対 パナシナイコス(グループE4位)
EA7エンポリオ・アルマーニ(グループE2位) 対 マッカビ・エレクトラ(グループF3位)

男子ハンドボール: バルセロナがスペインリーグ25連勝で最速優勝

 

 

 男子ハンドボールのスペインプロリーグASOBALは第25節が行われ、無敗で首位を独走中のFCバルセロナがBMアラゴンを48-22の大差で下し、開幕から続く連勝を25に伸ばすと同時に、リーグ戦5節を残して最速優勝を決めた。
 昨シーズン、バルセロナと2強を競っていたアトレティコ・マドリードの消滅で事実上リーグ1強となった今季、他クラブからワールドクラスの選手を獲得しさらにチーム力を強化したバルセロナにとって、唯一の目標は最初からチャンピオンズリーグ優勝だけに絞られていたと言ってもよい。事実、序盤からリーグ戦で圧倒的な強さを見せたバルセロナは国内敵なし状態で勝ち続け、カップ戦ではバルセロナの二軍であるバルセロナBがリーグ3位のチームを下すなど、他クラブとのチーム力の差は歴然だった。有力クラブ消滅や財政難による有力選手の海外流出などでレベルダウンが著しいASOBALだが、来季以降もこうした状況が続きバルセロナの一人勝ちを許すようであれば、ファンのハンドボール離れは加速するだろう。

女子ラグビー: ワールドセブンズ中国大会はニュージーランドが優勝

 

 

 7人制ラグビーの女子ワールドセブンズは第4戦の中国大会が行われたが、シリーズ総合ポイントでここまで首位に立つオーストラリアと同率2位のニュージーランドが13日に決勝戦を行い、ニュージーランドが26-12で勝利した。この勝利でニュージーランドは総合ポイントでオーストラリアを2ポイントリードし、単独首位に立った。

女子ラグビー: 女子W杯フランス大会の組み合わせが決まる

 今年の8月1日から17日にかけて行われる女子ラグビーのワールドカップ・フランス大会の組み合わせが発表された。本大会には12チームが出場するが、開催国のフランスはオーストラリア、南アフリカ、ウェールズと同じグループに入った。なお、オープニングマッチでは、現世界女王のニュージーランドとアジア予選決勝で日本を破って本大会出場を決めたカザフスタンが対戦する。

<女子ラグビーW杯フランス大会グループ組み合わせ>
プールA: イングランド、カナダ、スペイン、サモア
プールB: ニュージーランド、アメリカ、アイルランド、カザフスタン
プールC: オーストラリア、フランス、ウェールズ、南アフリカ

サッカー: 日産自動車が欧州CLの新スポンサーに

 来季からUEFAチャンピオンズリーグの公式スポンサーに日本の自動車メーカー日産が、新たに加わることになった。日産とCLとの契約は4年間で、スポンサー料は5450万ユーロ(約76億3000万円)と推測されている。これまで22年間にわたり公式スポンサーだった同じ自動車メーカーのフォードが3月末に契約更新を行わないことを決めたことから、日産が公式スポンサーに名乗りを上げた。その他のCL公式スポンサーは、マスターカード、ユニクレジット、ハイネケン、ガスプロム、ソニーとなっている。

アイスホッケー: ロシア政府、スパルタク・モスクワへの財政救済に否定的

 

 

 欧州アイスホッケーの名門のひとつであるロシアのHCスパルタク・モスクワが深刻な財政危機に陥っている問題で、ロシアスポーツ省のビタリー・ムトコ大臣は政府のファンドによる救済は難しいとの見解を示した。
 HCスパルタクは、旧ソ連時代にソビエトリーグで4度優勝している国内有数の名門クラブで、”ビッグ・レッド・マシーン”の愛称で知られ、これまで多くの代表選手を輩出してきた。だが、欧州最高峰のリーグKHLでは思うような結果を出せず、さらに昨年12月にはメインスポンサーであったプライベートファンドのインベストバンクが破たんしたことで一気に深刻な財政危機に見舞われることとなった。ロシアのプロスポーツクラブのほとんどが地方政府もしくは中央政府のファンドをスポンサーにつけているのに対し、HCスパルタクのようにプライベートバンクのスポンサーに依存しているクラブは珍しいと言う。HCスパルタク幹部は、この危機を乗り切る最後の望みとしてロシア政府による約2000万ドル(約20億円)の救済を期待しスポーツ省を訪れムトコ大臣との会談を希望したが同大臣はこれに応じず、「政府による救済の基準は、対象となるクラブがそれにふさわしい興味深いコンテンツかどうかだ。2000万ドルもの資金援助を行える可能性はない」と、同クラブの救済に否定的なコメントを残した。KHLの規定では、給与未払いが続く場合には選手はクラブとの契約が無効になるとされており、すでに数人の選手がHCスパルタクを離れている。HCスパルタクが財政問題に直面するのは今回が初めてのことではないが、政府からの援助が期待できない今、ロシアの名門クラブは過去最大の危機を生き残ることができるだろうか。