配信再開!! 「ラグビー」「バレーボール」「ハンドボール」「ホッケー」
●ラグビー:ニュージーランドがオーストラリアを下して3度目の優勝
ラグビーワールドカップ決勝は10月31日にロンドンのトゥイッケナム・スタジアムで決勝戦が行われ、ニュージーランドが34-17でオーストラリアを下し、2大会連続、大会史上最多となる通算3度目の優勝を決めた。
グループリーグ初戦のアルゼンチン戦こそ苦戦したオールブラックス(26-16で勝利)だったが、その後は危なげなく勝ち進むと、決勝トーナメント初戦では欧州の雄フランスに62-13という驚異的なスコアで圧勝し、世界ランキング1位の底力を見せつける。しかし、続く準決勝では南アフリカ相手に大苦戦を強いられ、最後は20-18と薄氷の勝利でかろうじて決勝へ進む。決勝は同じオセアニアのライバルで世界ランキング2位のオーストラリアとの対戦となったが、オールブラックスはFHカーターのPG、ミルナー=スカッダーのトライなどで前半から相手を突き放すと、その後も点差を広げて快勝した。なお、3位決定戦では南アフリカがアルゼンチンを24-13で下している。
<欧州勢全滅、南半球勢がベスト4を独占>
ラグビーの本場を自負する欧州勢だが、今大会では準決勝を前に全滅した。自国開催で史上初めて決勝トーナメント進出を逃したイングランドをはじめ、欧州勢対南半球勢となった準々決勝でウェールズ、フランス、アイルランド、スコットランドが相次いで敗退。シックスネーションズの強豪が全滅し、ベスト4を南半球勢が独占する結果となった。
<ジャパンが大健闘>
今大会で最も世界を驚かせたのが日本代表だ。前回大会までワールドカップ通算成績24戦で1勝(1991年大会の対ジンバブエ戦)、2分21敗、と相手チームから“カモ”にされていた日本だが、今大会ではいきなり初戦の南アフリカ戦で勝利するという大番狂わせを演じると、その後も2勝を挙げる躍進を見せた。グループリーグでは3チームが3勝1敗同士で並び、ボーナスポイントの差で惜しくも初の決勝トーナメント進出を逃したものの、世界ランキングも10位に上がり、大会ベスト15に五郎丸選手が選ばれるなど、2019年に自国で開催されるワールドカップに向けて、世界のラグビー界におけるジャパンの地位は名実ともに確実に向上した。
●ラグビー:欧州ラグビー協会会長がシックスネーションズ拡大案を提言
ワールドカップ・イングランド大会を終えた今、欧州強豪国による欧州国別対抗戦シックスネーションズの見直し案が浮上している。欧州ラグビー協会のオクタビアン・モラリュー会長は27日、ラグビーのより国際的な普及と欧州国のレベルアップを見据え、従来行われてきたシックスネーションズに、今大会で躍進を見せたジョージア(グループリーグ2勝で敗退)、ルーマニア(グル―プリーグ1勝で敗退)を加えて同大会を拡大するとの案を提言した。
●バレーボール:男子バレークラブ世界選手権; サダ・クルゼイロがゼニトを破り優勝
10月27日からブラジルのベティンで行われていた男子バレーのクラブ世界選手権は31日に決勝が行われ、開催国枠で出場した地元ブラジルのサダ・クルゼイロが欧州王者のゼニト・カザン(ロシア)を3-1で下し、2年ぶり2度目の世界一に輝いた。
クラブチーム世界一の座をかけ、欧州、北中米、南米、アジア、アフリカの各大陸王者にホスト国チームを加えた6チームが出場した今大会では、この夏行われたワールドカップでも活躍したアメリカ代表アンダーソン、ロシア代表ミハイロフらを擁する昨シーズンの欧州チャンピオン、ゼニトの下馬評が高かった。予想通り、グループラウンドではゼニトがサダ・クルゼイロを3-1で下し1位通過したものの、決勝でゼニトと再び顔を合わせたサダ・クルゼイロは、キューバ代表ヨランディ・レアルの22得点を挙げる大活躍などで勝利をものにし、リベンジを果たした。
●バレーボール:女子バレー欧州チャンピオンズリーグ開幕、昨季王者は黒星スタート
女子バレーボールのCEV欧州チャンピオンズリーグが27日に開幕した。6グループ24チームで行われるリーグラウンドで上位2チームに入れば、次のプレーオフ12ラウンドに進める。
過去5シーズンはトルコ勢が4度の優勝、1度の準優勝と欧州を席巻しており、今季も昨シーズンの欧州王者エジザージュバシュを筆頭にワクフバンク、フェネルバフチェらトルコ勢が優勝候補と見られているが、その初戦でいきなり波乱が起きた。プールCの初戦、エジザーシュバシュが、今季CL初参戦でこの試合がデビュー戦となったイタリア王者カサルマッジオーネにフルセットの末敗れたのだ。プールCにはポーランド王者チェミク・ポリスもおり、今後も目が離せない混戦になりそうだ。その他、ワクフバンク、フェネルバフチェ(トルコ)、ディナモ・カザン(カザン)、ボレロ・チューリヒ(スイス)ら強豪は初戦を勝利で飾っている。
●ハンドボール:男子ハンド欧州チャンピオンズリーグ、マケドニアのバルダールが快進撃
男子ハンドボールの欧州チャンピオンズリーグはグループラウンド第5節を終えたが、ここまで全勝チームがない混戦模様の展開となっている。今季から大会のシステムが変わり、予選ラウンドでグル―プAとグループBに強豪チームが集められたためだ。
新システムでは、各8チームからなるグループA、Bの首位チームだけが直接、準々決勝に進める権利を有する。一方、グループ2位以下の上位5チーム(計10チーム)は、準々決勝進出をかけてトップ16ラウンドを戦う。また、各5チームからなるグループC、Dの上位2チームも、同じくトップ16ラウンドを戦う。この大会システム変更の結果、予選ラウンドから強豪チーム同士の対戦が増え、ファンにとってはハイレベルな試合を楽しむチャンスが増えた。
グループAにはPSG、ベスプレーム(ハンガリー)、THWキール、フレンスブルク(ドイツ)が入ったが、25日にベスプレームに勝利したPSGが5勝1敗で現在のところ首位に立っている。だが、上位4チームの勝ち点差はわずか2と最小限で、首位争いは最後までもつれそうだ。一方、グループBではマケドニアのバルダールが予想外の快進撃を見せている。バルセロナ(スペイン)、ライン=ネッカー(ドイツ)、ケルチェ(ドイツ)、ゼゲド(ハンガリー)、モンペリエ(フランス)と同組でグループA以上の激戦区といえるグループBだが、バルダールはここまで、モンペリエ、ゼゲド、ライン=ネッカー、ケルチェらを破る堂々たる戦いぶりで首位に立っている。次戦では欧州王者バルセロナとアウエーで対戦するが、どのような戦いを見せるか注目が集まる。
●ホッケー:男女ともにリオ五輪出場全チームが決定、アイルランド男子は106年ぶりの出場
ホッケーのリオ・オリンピック・アフリカ予選が1日に終了し、男女ともに南アフリカが優勝し、来年行われるリオ五輪への出場権を獲得した。これによってリオ五輪に出場するそれぞれ全12チームが確定した。
男子では、欧州代表のアイルランドが1908年のロンドン五輪以来となる108年ぶりの出場を果たした一方で、過去のオリンピックで金メダル3回、銀メダル3回、銅メダル2回を獲得した強豪パキスタンが出場権を逃し、1948年大会以来続いた連続出場記録(※1980年のモスクワ五輪はボイコットで不出場)が途絶えた。
女子では、インドが1980年モスクワ五輪以来の出場権を獲得したほか、日本、韓国、中国も出場を決め、アジアからの五輪出場国が4チームとなった。一方、開催国であるブラジル女子は出場しない。FIH(国際ホッケー連盟)からの通達により、2014年のFIH世界ランキングで40位以内に入ることが出場条件とされていたが、ブラジル女子チームはこれを満たすことができなかったため、出場が見送られた。
男子出場チーム
インド、ドイツ、カナダ、スペイン、ベルギー、英国、アイルランド、
ブラジル、アルゼンチン、オランダ、オーストラリア、南アフリカ
女子出場チーム
韓国、中国、ドイツ、アルゼンチン、オランダ、ニュージーランド、
インド、日本、アメリカ、英国、オーストラリア、南アフリカ