「ラグビー」「フットサル」「バスケット」「ハンドボール」
●ラグビー:シックスネイションズ、開幕戦から乱戦に。フランスがイタリアに冷や汗の勝利
ラグビーのシックスネイションズ(6か国対抗)が6日に開幕したが、オープニングマッチはいきなり、あわや番狂わせかという乱戦となった。
フランスがイタリアと激しいシーソーゲームを演じた末、終了直前で辛くも逆転して逃げ切ったのだ。
11月13日に起こったパリのテロ襲撃事件以来、スタッド・デ・パリで国際試合が行われるのは初めてとなるだけに、試合前のスタジアム周辺はものものしい警備が敷かれたが、フランスのオランド大統領と6万人の観衆が見守る中、アウェーののイタリアが堂々たる戦いを見せた。
開始8分、カンナのドロップゴールでイタリアが先制し、試合の幕が上がる。フランスはすぐに反撃。前半15分、この試合がフランス代表デビューとなるフィジー出身のヴァカタワのトライで5-3と逆転する。だが、イタリアは24分にパリーゼのトライで再び8-5と逆転。すると今度は負けじとフランスも33分にショウリーのトライで10-8と再逆転する。互いにトライで点を取ってはリードを奪い合う一進一退の展開の中、フランスリードのまま前半を終える。後半に入ってもその流れは変わらない。まずはイタリアが、開始早々のPGに続き、認定トライとCGを決めて一気に10点を奪い、18-10とフランスを突き放す。しかし、フランスもここから意地を見せ、60分にボヌヴァルのトライとCGで18-17と1点差に詰め寄ると、69分にプリゾンのPGで20-18と逆転する。だがイタリアも引き下がらない。その直後の71分にPGを決め、21-20でまたも逆転。イタリアはこのまま逃げ切りを図るが、フランスはあきらめず攻め続けると、75分にゴール正面やや右寄りでPGを得る。これをプリゾンがこれをきっちり決めて23-21としてまたしても試合をひっくり返す。イタリアも最後まで粘るが、終了間際のドロップゴールがはずれ万事休す。予想外のイタリアの大健闘の前に苦しみながらフランスがなんとか2点差を守り切り、初戦をものにした。
<エディ・ジョーンズ監督はイングランドでの初陣を飾る>
一方、前日本代表のエディ・ジョーンズ監督率いるイングランドは初戦でスコットランドに15-9で勝利し、イングランド代表でのデビュー戦を白星で飾った。一方、昨年の覇者アイルランドはウェールズと16-16で引き分け、第1節を終えて得失点差でイングランドが暫定首位に立っている。
<女子シックスネイションズが同時に開幕>
男子と同時に開幕した女子ラグビーのシックスネイションズは、昨年の王者アイルランドが21-3でウェールズに快勝し、好スタートを切った。一方、4大会ぶりの優勝を目指すイングランドはスコットランドに32-0で、フランスも39-0でイタリアにそれぞれ完封勝ちを収めた。
●ラグビー:ワールドセブンズ・シドニー大会、ニュージーランドが連勝
ラグビーのワールドセブンズシリーズは7日にシドニー大会決勝が行われ、ニュージーランドが接戦の末に地元オーストラリアを27-24で下し、先週末のウェリントン大会に続く2大会連続優勝を決めた。
ニュージーランドは準決勝でシリーズ総合ポイント首位に立つフィジーを14-12で退けると、オーストラリアも総合2位の南アフリカを12-7で下して決勝へ。決勝ではオーストラリアが終了6分前に7点差をつけていたが、ここからニュージーランドが怒涛の反撃をかけ徐々に追い上げると、ノーサイド直前のトライが決まり劇的な逆転勝利を収めた。この結果、シリーズ総合順位でフィジーと南アフリカ、ニュージーランドがともに総合ポイント69で並んだ。
<日本は5連敗で最下位>
前回のウェリントン大会では健闘した日本代表だったが、今大会では精彩を欠き、イングランド、アメリカ、ウェールズに3連敗してグループ敗退が決まると、順位決定ラウンドでも、来季のコアチーム残留争いのライバルでもあるポルトガルに17-31、ロシアに17-24で連敗し、1勝も挙げることができず最下位に終わった。獲得ポイント1に終わった日本は、シリーズ総合順位では前回と変わらず14位のままだが、15位ポルトガルにポイントで並ばれ、最下位ロシアとの差も詰められた。
●フットサル:ユーロ2016セルビア大会、準々決勝で早くもスペインとポルトガルが対決
フットサルのユーロ2016(欧州選手権)が2日にセルビアのベオグラードで開催した。
グループステージ2試合を終え、前回王者のスペイン、前々回王者のイタリア、地元セルビアが連勝して準々決勝へ駒を進めた。強豪チームが順調に勝ち上がる中、グループAのポルトガルが地元セルビアに1-3で敗れる番狂わせがあり、グループ2位になったポルトガルが準々決勝で早くもスペインと対戦することになった。
8日に行われた準々決勝では、まずセルビアが2-1でウクライナを下し準決勝進出を決めた。続いて行われた注目のスペイン対ポルトガルは、スペインが6-2で快勝。スロベニア戦でハットトリック、セルビア戦でも個人技からのスーパーゴールとここまで4ゴールを挙げているエースのリカウジーニョ擁するポルトガルだったが、そのリカウジーニョがこの試合でも2ゴールを決めたものの王者スペインの壁は厚く、ベスト8敗退となった。
●バスケット:ユーロリーグ・トップ16ラウンド、フェネルバフチェが怒涛の6連勝
ユーロリーグ・トップ16ラウンドは第6節が行われ、グループEのフェネルバフチェがエフェス・イスタンブールとのトルコダービーを77-73で制し、このラウンド無傷の6連勝と快進撃を続けている。
一方、グループFではFCバルセロナ(スペイン)がブローゼ(ドイツ)に70-74で敗れて早くも4敗目(2勝)を喫し、不調に陥っている。
とはいえ、トップ16ラウンドはまだ序盤で、まだあと8試合を残している。グループFは混戦となっており、首位のCSKAモスクワ、ヒムキ(ロシア)、2位のラボラル・クッチャ(スペイン)はともに4勝2敗で抜け出たチームがないだけに、バルセロナにも挽回のチャンスは十分ある。
●バスケット:女子ユーロリーグ、フェネルバフチェが今季2敗目
女子ユーロリーグはレギュラーシーズン終盤の13節を終え、グループAで、第2節以降11連勝中だったフェネルバフチェ(トルコ)がスーキオ(イタリア)に60-66で敗れ、今季のユーロリーグ2敗目を喫した。
一方、グループBでは10勝2敗のエカテリンブルク(ロシア)が、12月にアウエーで敗れているアグー・スポル(トルコ)に93-48で快勝し、リベンジを果たした。
●ハンドボール:女子チャンピオンズリーグ、ロシアのロストフ・ドンが開幕7連勝
女子EHFチャンピオンズリーグはメインラウンド第7節が行われ、グループ1のロストフ・ドン(ロシア)が最下位のスリンガー(ドイツ)を30-24で下し、開幕からの連勝を7に伸ばした。敗れたスリンガーは1分6敗となり、今季のチャンピオンズリーグでまだ勝ち星がない。
一方、グループ2ではモンテネグロのブドゥチノストがミッテラン(デンマーク)を28-18で一蹴し、首位を守った。ブドゥチノストを追うジェール(ハンガリー)もCSMブカレスティ(ルーマニア)を28-22で下して1敗を守り、ブドゥチノストをぴったりマークしている。
今季の女子のチャンピオンズリーグでは、ここまでロシア、モンテネグロ、ハンガリー、ルーマニアといった東欧、中欧のクラブが躍進する一方、ナショナルチームでは強豪のノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フランスといった北欧、西欧のクラブがいずれも苦戦している。