「ハンドボール」「ラグビー」「バレーボール」
●ハンドボール:男子欧州選手権、ドイツが優勝
ポーランドで行われていた男子ハンドボールの欧州選手権(ユーロ2016)は1月31日に決勝戦が行われ、ドイツが24-17で快勝し、12年ぶり2度目の欧州制覇を達成するとともに、今年8月に行われるリオ・オリンピックの出場権を獲得した。
一方、欧州選手権4度目の決勝進出を果たしたスペインの初優勝は、次回以降にお預けになった。今大会の一次グループラウンド初戦でも対戦した両者だが、その時はスペインが32-29で勝利していた。決勝で再びスペインと対戦したドイツは戦い方をがらりと変え、序盤からスペインの攻撃をライン際で体ごと厳しくマークする鉄壁のディフェンスで封じると、攻撃陣ではハフナーが7得点と活躍。守っても守護神のヴォルフがスペインのシュート33本中16本を止め完勝した。なお、大会MVPにはスペイン代表のラウル・エンテリオスが選ばれた。また、同じ日に行われた3位決定戦ではクロアチアが31-24で勝利した。
<優勝候補、フランス、デンマーク、ポーランドが揃ってベスト4入りを逃す>
今大会のサプライズは、前回大会優勝で優勝候補筆頭のフランス、同じく準優勝のデンマーク、地元のポーランドの3強がいずれも準決勝進出できなかったことだろう。メインラウンドグループIは最終日までフランス、ポーランド、ノルウェー、クロアチアで順だったが、最終戦でフランスがノルウェーに敗れ、ポーランドもクロアチアにまさかの14点差で敗れたため、勝ち点で上回ったノルウェーと、勝ち点で並ぶも得失点差で上回ったクロアチアが準決勝進出を決めた。一方、一次グループラウンド全勝と好調のデンマークもメインラウンド終盤に失速。スウェーデン戦で痛恨の引き分けを喫すと、続く最終戦でもドイツに敗れて3位に後退。1敗を守ったスペインとドイツが準決勝へ進んだ。特に、2位のスペイン、3位のクロアチアにとっては「土壇場の棚ぼた」的な運もあった。
<ユーロ2016最終順位>
1.ドイツ 2.スペイン 3.クロアチア 4.ノルウェー 5.フランス 6.デンマーク
7.ポーランド 8.スウェーデン 9.ロシア 10.ベラルーシ 11.マケドニア
12.ハンガリー 13.アイスランド 14.スロべニア 15.セルビア 16.モンテネグロ
※ドイツは五輪出場権獲得、スペイン、クロアチアは2017年世界選手権出場権獲得
●ハンドボール:男子ハンド、リオ五輪世界最終予選組み合わせ決まる
ユーロ2016の最終結果を受け、男子ハンドボールのリオ五輪世界最終予選の組み合わせは以下の通りとなった。トーナメントは3つに分かれて行われ、それぞれ上位2チームがオリンピック出場権を獲得する。
トーナメント1 デンマーク、クロアチア、ノルウェー、バーレーン
トーナメント2 スペイン、スロベニア、スウェーデン、イラン
トーナメント3 ポーランド、マケドニア、チリ、チュニジア
●ラグビー:ワールドセブンス男子ウェリントン大会、オールブラックス・セブンスが優勝
ラグビーのワールドセブンスシリーズはニュージーランドのウェリトンで第3戦が行われ、1月31日の決勝では地元のオールラックス・セブンスが24-21で南アフリカを下し、今季初優勝を飾った。
<日本は1勝4敗で11位も健闘>
フィジー、アルゼンチン、ウェールズと同組のプールBで出場したジャパン・セブンスは、初戦でフィジーに7-45で大敗。続くアルゼンチンにも14-31で敗れると、ウェールズ戦では健闘するも28-33で惜敗し、グループ3連敗で予選敗退となった。しかし、順位決定ラウンドの初戦でフランスに19-14で勝利。次のスコットランドには26-31で敗れたが、欧州勢を相手に互角の戦いを見せ、今大会で勝ち点5ポイントを獲得した。
●ラグビー:女子ラグビーで初の世界ランキング発表、日本は17位
ワールドラグビー(国際ラグビー連盟)は1日、女子ラグビーとしては初となる世界ランキングを発表した。今回発表されたランキングは、女子ラグビーの公式戦が初めて行われた1987年から今までの戦績を分析して割り出されたもので、評価の基準は男子と同じだという。記念すべき最初の世界ランキング1位はニュージーランドとなっており、2位はフランス、3位はイングランドと欧州勢が続いている。なお、日本のランキングは17位で、アジアではカザフスタン(16位)に次ぐ2番目となっている。
<女子ラグビーワールドランキング上位10か国>
1.ニュージーランド 2.フランス 3.イングランド 4.アイルランド 5.カナダ
6.アメリカ 7.オーストラリア 8.イタリア 9.スペイン 10.ウェールズ
●バレーボール:CEVチャンピオンズリーグ、男女ともにプレーオフ進出12チームが出そろう
CEVチャンピオンズリーグのグループラウンドは男女ともに最終戦が終了し、プレーオフラウンドに進む12チームが決定した。
まず男子では、プールDのゼニトとプールGのジェシェフ(ポーランド)が最終戦も勝ち無傷の6戦全勝となったが、ジェシェフがファイナル4の開催地に決まったため、プールAのベロゴロド(ロシア)、プールBのアンカラ(トルコ)、プールCのトレンティーノ(イタリア)、プールEのチビタノーバ(イタリア)、プールFのモデナ(イタリア)のグループ首位6チームと、グループ2位の中で上位6チームが次ラウンドに駒を進めた。一方、イタリア代表ザイツェフらを擁するロシアの強豪ディナモ・モスクワ(ロシア)はグループ2位となったものの、最終戦でフリードリヒスハーフェン(ドイツ)にストレートで敗れ3敗目を喫したのが響き、グループラウンド敗退となった。
プレーオフラウンド進出チームを国別でみると、イタリア、トルコが3チームずつ、ロシア、ポーランドが2チーム(※ジェシェフを除く)、フランスが1チーム、ベルギーが1チームとなっている。
一方、女子ではプールBのワクフバンク(トルコ)、プールDのボレロ・チューリヒ、プールEのフェネルバフチェ(トルコ)の3チームが6連勝でプレーオフラウンドへ。プールFではここまで全勝で首位のピアチェンサ(イタリア)が、1敗で追うディナモ・モスクワにストレートで敗れて首位が入れ替わったが、両チームともプレーオフラウンド進出が決まっている。また、混戦となったプールCは最後まで順位争いがもつれたが、最終戦でエジザーシュバシュ・イスタンブール(トルコ)にフルセットの末敗れたカザルマッジオーネ(イタリア)がファイナル4開催地となりプレーオフ免除となったため、2位のエジーシュバシュと3位のケミルク・ポリス(ポーランド)がプレーオフラウンド進出を決めている。
プレーオフラウンド進出チームを国別でみると、トルコから3チームが進出。続いてロシア、イタリア(※カザルマッジオーネを除く)、ポーランドが2チームずつ、アゼルバイジャン、ドイツ、スイスがそれぞれ1チームとなっている。