「フットサル」「ラグビー」「ハンドボール」「アイスホッケー」
●フットサル:ユーロ2016はスペインが7度目の優勝
セルビアで行われていたフットサルの欧州選手権(ユーロ2016)は13日に決勝戦が行われ、スペインがロシアを7-3で下して優勝し、2大会ぶり通算7度目の欧州制覇を達成した。敗れたロシアは3大会連続での決勝戦敗退となり、またしても悲願のユーロ初優勝は果たせなかった。この勝利でスペインは公式戦での連勝記録を26に伸ばしたが、最後に敗れたのが前回大会ユーロ2014準決勝ロシア戦(延長の末3-4)とあって、スペインは2年越しのリベンジを果たしたことになる。
スペインは準々決勝で、リカウジーニョを擁する最強のライバルと目されたポルトガルを6-2で撃破すると、準決勝では前回王者のイタリアを破ったカザフスタンを5-3で退けて決勝へ。一方のロシアは、準々決勝ではアゼルバイジャンに6-2で快勝したものの、準決勝は地元セルビア相手に苦戦。延長戦の末になんとか3-2で勝利して決勝へ勝ち上がってきた。決勝は、ロサーノ、アドリ、アイカルドという主力メンバーを欠くも、その影響を全く感じさせずここまで快進撃を続けてきたすスペインと、準決勝でエースのリマがレッドカードで退場となり出場停止となったのが響いたロシアとの総合力と選手層の厚さの差が明暗を分けた。
ともに無得点で迎えた9分、アレックスのゴールで口火を切ったスペインは、その後立て続けに得点を重ね、序盤で一気に4-0とリードを広げる。後半に入るとロシアも反撃を試みるが最後までスペインのペースを崩すことができず、2年前の劇的勝利の再現はならなかった。
スペインの次の目標となるのは、今年9月にコロンビアで行われる世界選手権で王者ブラジルを倒し、3大会ぶりの世界王者に返り咲くことだ。
なお、3位決定戦ではカザフスタンが5-2でセルビアを下している。
<フットサルユーロ2016最終順位>
1.スペイン 2.ロシア 3.カザフスタン 4.セルビア 5.イタリア
6.ウクライナ 7.ポルトガル 8.アゼルバイジャン 9.クロアチア
10.ハンガリー 11.チェコ 12.スロベニア
●ラグビー:シックスネイションズ第2節、フランス、イングランドが連勝
ラグビーのシックスネイションズは第2節が行われ、フランス、イングランドが前節に続き勝利した。初戦でイタリアにあわやというところまで追いつめられながら辛くも逆転勝利を収めたフランスだが、2戦目もアイルランド相手にリードを許し、苦戦を強いられる。ジョナサン・セクストンの3PGで終盤68分まで9-3とリードされたフランスは、69分にメダルの起死回生のトライが決まり、直後にプリゾンのCGで10-9と逆転。そのまま1点差を守り切り、またしても僅差での勝利となった。一方、アイルランドはこれで1分1敗となり、大会3連覇に赤信号が灯った。また、エディ・ジョーンズ監督率いるイングランドはイタリアを40-9で粉砕し、同じく連勝と好調を維持。ウェールズもスコットランドを27-23で破り、1勝1分として優勝戦線に踏みとどまっている。
●ラグビー:女子シックスネイションズもイングランドとフランスが連勝
女子のシックスネイションズも第2節が行われ、男子同様、フランスとイングランドが連勝した。フランスは昨年の王者アイルランドと対戦し、2トライを挙げて18-6で快勝した。一方、イングランドは、そのフランスが初戦で39-0と圧勝したイタリアから24点を奪われたものの、33-24で勝利をものにして同じく連勝。また、ウェールズはスコットランドに23-10で勝ち、初白星を手にした。
●ハンドボール:男子CLが再開、オルテガ新監督のコリングはゼゲドに完敗
ユーロ2016も終わり、ハンドボール男子のチャンピオンズリーグが再開した。
グループBでは、アジア選手権で日本代表を率いたオルテガ監督を新指揮官に迎えたコリング(デンマーク)が好調ゼゲド(ハンガリー)と対戦したが、23-34で大敗。オルテガ監督のコリングでのCLデビューは黒星発進となった。ゼゲドはグループBの2位に浮上。コリングは1勝10敗で最下位に沈んでいる。
一方、グループAではフレンスブルク対THWキールのドイツダービーが行われたが、フレンスブルクが37-27で快勝。対戦成績を9勝2敗として首位をキープした。また、これを追うPSG(フランス)もザグレブ(クロアチア)相手に苦戦したものの、25-23で勝利し、9勝2敗でフレンスブルクに並んでいる。また、グループBではバルセロナ(スペイン)がアウエーでモンペリエ(フランス)に31-23で勝ち、8勝2敗1分で単独首位に立っている。
<試合後のオルテガ監督のコメント>
「我々がよかったのは出だしの15分だけだった。ゼゲドがシステムを0-6に変えた後、我々は多くのミスを犯し、彼らはその隙をついてリードを広げた。私はこのチームでまだ十分な時間を過ごしていない。これまでに6回しかチーム練習もしていない。それと、イグローポルを除けば、33歳以上のベテランと若手の選手しかいないチーム構成にも問題がある。あと1か月でチームに私の仕事を浸透させることができると思うが、ここからはデンマークリーグ(※リーグ戦は第19節現在10勝5敗4分の4位)に照準を絞るべきであることは明確だ」
●ハンドボール:女子CL、ロストフ・ドンの連勝が7でストップ
女子のチャンピオンズリーグはメインラウンドの第8節が行われ、グループ1でここまで無傷の7連勝中だったロストフ・ドン(ロシア)がレール・カーゴ(ハンガリー)と29-29で引き分け、今季のCLでの連勝が7でストップした。一方、グループ2ではブドゥチノスト(モンテネグロ)対ジェール(ハンガリー)の首位攻防戦が行われたが、ホームのブドゥチノストが25-22で勝利し、首位の座を守った。
●アイスホッケー:平昌オリンピック世界予選第2ラウンド、日本が3連勝で最終ラウンドへ
2018年の平昌オリンピック出場権をかけた世界予選の第2ラウンドがコルティーナ(イタリア)、ブダペスト(ハンガリー)、札幌(日本)の3都市で開催され、イタリア、ポーランド、日本がそれぞれ優勝し、世界最終予選への出場を決めた。
コルティーナで行われたグループG予選にはイタリア(世界ランキング18位)、イギリス(23位)、オランダ(24位)、セルビア(29位)の4チームがエントリーし、イタリアが3連勝で優勝した。また、ブダペストで行われたグループH予選にはハンガリー(19位)、ポーランド(22位)、リトアニア(25位)、エストニア(28位)がエントリー。ハンガリーとポーランドが2勝0敗で並び最終戦を迎えたが、第3ピリオドを終えて0-0のままタイムアップ。その後行われた延長でも共にノーゴールで決着はシュートアウトに持ち込まれたが、ポーランドが1-0でこれを制し、最終予選に駒を進めた。
一方、札幌の月寒体育館で開催されたグループJには、世界ランキング20位の日本の他、ウクライナ(21位)、クロアチア(26位)、ルーマニア(27位)がエントリー。日本は初戦でクロアチアに3-0で勝利すると、2戦目のルーマニア戦は7-0と圧勝。最終戦で同じく2連勝のウクライナと最終予選の切符を賭けて対戦する。第1、第2ピリオドと両者無得点で迎えた第3ピリオド、試合が動く。6分に高木が先制ゴールを決めると、10分にも小原が決めて日本は2-0とリードを広げるが、ウクライナもここから反撃。1点を返しなおも猛烈なプレッシャーをかけてくるが、この日32セーブと大活躍したGK福藤に救われ、日本がこのまま2-1で辛くも逃げ切り、3連勝で最終予選進出を決めた。
<世界最終予選は強敵揃いで厳しい戦いに>
平昌オリンピックには、開催国である韓国の他、世界ランキング1位から8位までの9チームの出場がすでに決定しており、残り3枠の出場権をかけて9月に世界最終予選が行われる。世界最終予選は3つのグループに分かれ、それぞれ世界ランキングが最も上位の国(ベラルーシ、ラトビア、ノルウェー)で開催される。各グループの優勝国だけがオリンピック出場権を獲得できる狭き門だが、ラトビアで行われるグループEに出場する日本の相手は、ラトビア(12位)、ドイツ(13位)、オーストリア(16位)と、いずれも日本よりランキング上位の国となり、厳しい戦いになることが予想される。
<平昌五輪、世界最終予選組み合わせ>
グループD:ベラルーシ(9位)、スロベニア(14位)、デンマーク(15位)、ポーランド(22位)
グループE:ラトビア(10位)、ドイツ(13位)、オーストリア(16位)、日本(20位)
グループF:ノルウェー(11位)、フランス(12位)、カザフスタン(17位)、イアリア(18位)