「ラグビー」「ハンドボール」「バスケット」「バレーボール」
●ラグビー:男子 シックスネイションズ イングランドが全勝でグランドスラム達成
欧州ラグビーのシックスネイションズは最終節が行われ、イングランドがフランスを21-31で退け、2003年大会以来となるグランドスラム(5戦全勝)を達成し優勝に花をそえた。
前節でフランスがスコットランドに敗れたためすでにイングランドの優勝が決定している中で行われたこの試合、ケアとコールのトライなどでイングランドが12-17でフランスをリードして前半を終了する。後半フランスは15-17、そして18-20と2度にわたって2点差まで詰め寄るものの55分にワトソンがトライを決めイングランドが再び18-25と突き放す。点差を縮められながらも常に試合の主導権を握ったイングランドは、フランスに1本のトライも許さず21-31で勝利をおさめた。
この日3敗目を喫したフランスは通算成績を2勝3敗とし、3勝1敗1分のウェールズ、2勝2敗1分のアイルランド、さらに同じく2勝3敗のスコットランドにもトライ数で下回り、5位で終える失意の結果となった。なお最終節でウェールズに67-14で敗れたイタリアは5戦全敗で大会を後にしている。
●ラグビー:女子 シックスネイションズ フランスがイングランドを下し逆転優勝
女子のシックスネイションズの第5節では、4戦全勝のイングランドと3勝1敗のフランスが対戦。5-7とイングランドがリードして前半を終了するものの、後半2トライを決めたホームのフランスが17-12で逆転勝利をおさめた。両チームが4勝1敗で並んだ結果、得失点差で上回ったフランスが最終節で逆転優勝を果たし、見事2014年大会に続く2年振り5度目のタイトルを手にした。
また残りの順位は、3位が3勝2敗のアイルランド、4位が同じく3勝2敗のウェールズ、5位が1勝4敗のイタリア、そして5勝全敗のスコットランドが6位となっている。
●ハンドボール:男子 CLノックアウトステージ ヴぇスプレムとケルチェがアウェーで先勝
ノックアウトステージに突入した男子のEHFチャンピオンズリーグは、グループステージを勝ち抜いた14チームの内、各グループを首位通過したバルセロナ(スペイン)とPSG(フランス)を抜いた12チームが決勝トーナメント1回戦で対戦。16日、19日、20日に各地でファーストレグが行われた。
昨シーズンのファイナル4に進出しているヴェスプレム(ハンガリー)とケルチェ(ポーランド)はアウェーでそれぞれザポリージャ(ウクライナ)に24-29、そしてメシュコフ・ブレスト(ベラルーシ)に28-32で先勝する一方、ドイツの強豪キールはゼゲド(ハンガリー)に33-29で黒星を喫した。さらにモンペリエ(フランス)とフレンスブルグ(ドイツ)の一戦は、試合終了直前のゴールでアウェーのフレンスブルグが27-28で競り勝っている。その他、ヴィスワ・プウォツク(ポーランド)対バルダール(マケドニア)は30-30、ザグレブ(クロアチア)対ライン=ネッカー・レーベン(ドイツ)は、23-24でアウェーのライン=ネッカー・レーベンが逆転勝利をおさめている。
●ハンドボール:男子 国際親善試合 カタールとドイツの2連戦は1勝1敗
すでの今夏のリオ五輪出場を決めているドイツとカタールの親善試合2連戦が行われ1勝1敗に終わった。11日にライプツィヒで行われた第1戦では、序盤からドイツが試合の主導権を握り32-17とカタールに圧勝するものの、逆に3日後にベルリンで行われた第2戦では会場を埋め尽くした8500人の観衆の前でアウェーのカタールが意地を見せる。11-14で試合を折り返すと、後半もそのままリードを守りきり、24-26という昨年の世界選手権準々決勝で両チームが対戦した時とまったく同じスコアでカタールが競り勝った。2013年に就任したバレロ・リベラ監督の下、自国開催となった2015年の世界選手権でフランスに敗れはしたものの準優勝を果たすなど帰化選手を積極的に起用することで飛躍的なレベルアップを続けるカタールは、今年1月に行われたユーロ(欧州選手権)で2度目のタイトルを獲得するなど常に世界トップクラスの実力を誇る強豪ドイツを前に互角の戦いを見せ、5ヵ月後に迫ったリオ五輪本番に向けコンディションの良さを見せ付けた。
なお今年のユーロで活躍し一躍注目を浴びたドイツのライトバックのカイ・ヘフナーがライプツィヒでの第1戦で手を骨折するアクシデントに見舞われた。今シーズンの復帰は困難なものの、8月のリオ五輪には間に合う可能性が高いと見られている。
●ハンドボール:男子 ロシアがベラルーシとの2022年ユーロ共催を示唆
ロシアハンドボール協会会長は17日に行われたEHF(欧州ハンドボール連盟)との定期総会で、2022年に行われる男子ハンドボール第15回ユーロの開催地としてベラルーシとの共催を申し出る意向であることを示唆した。開催国はEHFにより2017年に決定されることになるが、仮にロシアとベラルーシに決まった場合、オーストリア、ノルウェー、スウェーデンの3国で行われる第14回大会に続き、欧州選手権にとっては2度目の共催となる。
●ハンドボール:女子 リオ五輪世界最終予選 ロシア、フランスなどが本戦出場 日本は3位で出場権獲得ならず
今年8月のリオ五輪に向けた世界最終予選が18日から20日にかけて行われ、最後の6枠をかけて12ヶ国が熾烈な戦いをくりひろげた。
日本の入った1組からは3戦全勝のオランダと2勝1敗のフランスがリオ五輪の切符を手に入れた。日本はチュニジアに37-20で勝利し、幸先良いスタートを切るものの、その後オランダ(33-25)とフランス(25-17)に連敗を喫し、76年のモントリオール五輪以来となる本戦出場は惜しくも実現しなかった。なお、2組ではルーマニアと2012年のロンドン五輪で銀メダルを獲得しているモンテネグロ、そして3組ではロシアとスウェーデンがそれぞれ本大会への出場を決めている。
<今夏のリオ五輪に出場する女子ハンドボール12ヶ国は以下の通り>
ブラジル(開催国)
スペイン(2014年欧州選手権優勝国)
アンゴラ(アフリカ予選)
アルゼンチン(パンアメリカ大会)
ノルウェー(2015年世界選手権優勝国)
韓国(アジア予選)
オランダ(世界最終予選)
フランス(世界最終予選)
ルーマニア(世界最終予選)
モンテネグロ(世界最終予選)
ロシア(世界最終予選)
スウェーデン(世界最終予選)
●バスケット:女子 ユーロリーグ ファイナル4が出揃う
女子ユーロリーグのTOP8では、唯一2試合で勝負が決しなかったUMMエカテリンブルグ(ロシア)対ガラタサライ(トルコ)の第3戦が16日に行われ、UMMエカテリンブルグが86-66で勝利し、9シーズン連続のファイナル4進出を決めた。試合はホームのUMMエカテリンブルグが主導権を握ると、第2Qで一時勢いが衰えたものの、それでも古巣相手に26ポイントを記録したディアナ・タウラシの活躍などで着実にリードを広げていき、最後は86-66でガラタサライを下した。2シーズン前にユーロリーグで優勝するなど欧州屈指の強豪ガラタサライだが、07-08シーズンから8年連続でファイナル4に進出しているUMMエカテリンブルグの前には実力であと一歩及ばなかった。
この結果、昨シーズンの覇者USKプラハ(チェコ)、フェネルバフチェ(トルコ)、ナデツダ・オレンブルグ(ロシア)にエカテリンブルグを加えた4チームが4月に行われるファイナル4に進出し、準決勝のカードは、フェネルバフチェ対ナデツダ・オレンブルグ、そして昨シーズン決勝の再現となるUSKプラハ対エカテリンブルグとなる。
●バスケット:男子 ユーロリーグTOP16 フェネリバフチェとCSKAモスクワが次ラウンド進出
TOP16ラウンドの第11節が行われた男子ユーロリーグでは、グループFのバルセロナ対レアル・マドリードのスペイン強豪対決に注目が集まった。
この日、巧みなゲームメークを見せるサトランスキー、そして前節のCSKAモスクワ(ロシア)戦で劇的な逆転の立役者となったドールマンの活躍で序盤から勢いに乗ったホームのバルセロナは第1Qで25-4と21点の大量リードを奪う。しかし対するレアル・マドリードも的確なディフェンスと3ポイントを軸に本来の動きを取り戻すと40-28の12点差まで縮めて前半を終了する。更に序盤のハイペースにより疲れの見え始めたバルセロナを横目に第3Qで52-51と1点差まで詰め寄ったレアル・マドリードは、第4Qで52-58とついに逆転に成功する。このままレアル・マドリードが逃げ切るかと思われた矢先、バルセロナもホームの意地を見せ再び66-64と逆転すると、相手のファウルなども誘発しリードを広げ、最終的に72-65で貴重な白星を手に入れた。この結果、グループFではバルセロナとレアル・マドリードが6勝5敗で並び3位と4位に付け、それをキムヒ(ロシア)、オリンピアコス(ギリシャ)そしてブローゼ・バスケット(ドイツ)の3チームが5勝6敗で追随する気の抜けない展開となっている。その一方で首位のCSKAモスクワは、ホームでラボラル・クチャ(スペイン)を90-78で退け、一足先にTOP8への進出を決めている。
また上位と下位に差がではじめているグループEでは、10勝1敗で単独首位に立つフェネルバフチェ(トルコ)のTOP8進出、逆にダルサファカ(トルコ)、ウニカハ(スペイン)、チェデヴィタ(クロアチア)の敗退がすでに決定しており、次ラウンド進出の残り3枠を巡って7勝4敗のロコモディブ・クバン(ロシア)、ツルヴェナ・ズヴェズダ(セルビア)、パナシナイコス(ギリシャ)、そして5勝6敗のアナドル・エフェス(トルコ)の4チームが争っている。
●バレーボール:男子 CLプレーオフ6ラウンド ファーストレグで現王者ゼニト・カザンが黒星
男子バレーボールのチャンピオンズリーグはプレーオフ6ラウンドのファーストレグが行われ、昨シーズンの王者ゼニト・カザン(ロシア)がベルハトゥフ(ポーランド)にホームで手痛い黒星を喫した。
今シーズンも圧倒的な強さをみせるゼニト・カザンはベルハトゥフ戦でもレオンとアンデルソンのスパイク、そしてグツァリュクのブロックでペースを引き寄せると、第1セット(25-23)と第2セット(25-21)を連取する。第3セットもゼニト・カザンが10-6とリードを広げるものの、ここからベルハトゥフが怒涛の追い上げをみせる。第3セットを23-25で奪い反撃ののろしをあげると、第4セットも25-27で競り勝つ。点の取り合いとなった最終セットでも16-18とベルハトゥフがものにし劇的な逆転勝利をおさめると共に、ゼニト・カザンは今シーズンここまで国内リーグとチャンピオンズリーグで続けてきた連勝が28でストップした。
またトルコの強豪ハルクバンク・アンカラと対戦したチビタノーバ(イタリア)も第1セットと第2セットを共に21-25で落とし0-2とリードを許してしまう。しかし第3セットを25-17、第4セットを25-18で奪い2-2の同点に持ち込むと、その勢いのまま第5セットも15-11で競り勝ち、ホームでの第1戦を白星で飾った。一方、昨シーズンのイタリア国内リーグを制したトレンティーノはホームでベルゴルド(ロシア)3-0のストレートで下している。