日本トップリーグ連携機構 トップアスリート活動基盤整備事業 活動報告レポート<第7回>


スポーツチームにおける経営ビジョン策定

 経営ビジョンを策定するために重要なことは「責任をもつこと」です。経営ビジョン計画とは、手法ではなく責任を自覚することです。また、経営ビジョンは決して予測できる出来事の明記ではありません。実現させるべき目標なのです。目標は実行に移さなければ目標とはなり得ないのです。
 目標を設定するには「事業とは何か、何であるべきか」「目標は何か」「優先度」「資金や人材などの資源をどう配分すべきか」を問いましょう。成長そのものを目的とするのは大きな間違いです。大きくなること自体に価値はありません。「よいチームになること」が正しい目標といえます。従来の既存事業において、現在地から目標地点へと仕事を組織する傾向がよく見られますが、目標地点から現在地を対置させて仕事を組織することがより重要です。そのために、第1に問うべきは「何をすべきか?」であり、「何ができるか?」はその後に議論すべき課題です。
 目標設定のためには、3種類のバランスが必要です。①利益とのバランス、②中期目標と単年度目標とのバランス、③各目標とのバランスです。

 スポーツチームの経営ビジョンを策定する場合、1.強いチームをつくること、2.地域への貢献、3.競技の普及・発展という3つの視点から計画することが考えられます。

スポーツチームの経営ビジョン計画策定シート案

1. 強いチームをつくること
2. 地域への貢献
3. 競技の普及・発展

1.強いチームをつくること
 ○ リーグ優勝を目指す
   
リーグ優勝の目標に戦力強化を図る
 
  昨年度までの実績を加味し上位で戦える実力をつけ優勝を目指す
 
○ 選手の育成・強化
   
日本代表選手が選出されるチーム
   多彩なトレーニングメニューを加えながら体力の増強・戦術理解の強化を図る
   選手の雇用企業を確保するなど、スポーツ競技に打ち込める環境づくりも重要
 
○ 選手の獲得
   
幅広いスカウティングやセレクションを通じて幅広く優秀な人材を獲得する
 
○ コーチ陣の充実・強化
   
多彩なトレーニングメニューや戦術分析を実施するコーチ
   リーグにより特殊なポジション(キーパー等)がある場合は、専属コーチを獲得。
   
リーグにより監督のライセンス取得が必須ならば、ライセンス取得を目指す
 
○ 近隣学校との連携
   
近隣スポーツ競技実施学校との連携強化
   合同練習やコーチ派遣などで連携を深め、スポーツ競技の普及と育成を図る

2. 地域への貢献
 
○ スポーツ競技の拠点づくり
   
(各都道府県の)スポーツ競技団体と連携を深めながら、スポーツ競技の拠点をつくる
 
○ 選手によるスポーツ競技の開催
   
選手が直接指導することで格段の技術力の向上が期待できるとともに、
   青少年の健全育成にも貢献する
 
○ 実施しているスポーツ競技の普及
   
下部チーム(12歳以下)を育成をはじめ、スポーツ競技自体の普及を図り、
   スポーツ競技人口の拡大を図る
 
○ ボランティアとの協働
   
ホームゲームの運営に欠かせないボランティアの確保と充実を図るとともに、
   ボランティアとの交流を進めながら組織的・効率的な運営を図る
 
○ メディアの活用
   
テレビ・新聞などの媒体を活用し、地域の活性化とともに地域の広告塔としての役割を担う
 
○ 県全体の競技力の向上
   
(各都道府県)で活動する(競技スポーツ)チームとして、普及と技術の向上に寄与する
 
○ 地域イベントや大会への協力
   
地域のイベントや大会に参加し、地域に密着したチームを目指す
 
○ 観客動員数の拡大
   
昨年度実績を加味し、ホームゲームにおける動員数の増員を図る

3.競技の普及・発展
 ○マーケティング活動の拡充
   個人会員の拡大
   法人会員の拡大
   会員への優遇措置強化
   企業スポンサーの拡大
   自動販売機の設置
   信販会社との提携
   チームグッズ類の拡販
   ホームゲームにおけるチームグッズ販売店の開設
 
○ NPO法人格取得
   
対外的信用面からも法人格を取得する