ロンドンオリンピックニュース Vol.22
2012/02/01
● 女子サッカー:北中米カリブ海大陸代表2カ国決定
1月19日〜29日にかけてカナダのバンクーバーにて北中米カリブ海大陸のロンドンオリンピック予選が開催された。8カ国(カナダ、コスタリカ、キューバ、ハイチ、アメリカ、メキシコ、グアテマラ、ドミニカ共和国)が参加し、決勝に進んだアメリカとカナダがロンドンオリンピックへの出場権を獲得した。大会はアメリカの優勝で幕を閉じ、オリンピック出場国はオセアニア大陸の1カ国を残し11カ国が決定した。なお、オセアニア大陸の予選日程や開催地は未定である。
先日、澤穂希選手(なでしこリーグ、INAC神戸レオネッサ)がFIFA女子年間最優秀選手賞を獲得し、ロンドンオリンピックでの活躍にさらに期待したいところである。また、北中米カリブ海予選でも活躍した、ワンバック選手が所属している世界ランキング1位のアメリカのオリンピック出場が決定したことで、ドイツW杯決勝と同じ組み合わせの、日本×アメリカでオリンピックの決勝戦が行われる可能性も出てきた。アメリカはロンドンでオリンピック3連覇を狙う。
● イギリスにおけるスポーツ政策
イギリス政府は従来、スポーツ政策に対して「無関心」を貫いてきたが、ロンドンオリンピック開催が決定されて以降のこの10年間、「世界のスポーツ先進国家」としての地位を確立するため、様々な政策が施されている。
イギリスは日本とは異なり、体育とスポーツを管轄する省庁が違う。イギリスの体育を管轄する省庁は、文部省であるのに対し、スポーツを所管する省庁は文化・メディア・スポーツ省である。
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イギリスにおけるスポーツ政策の最大の特徴は、エリートレベルのスポーツ支援、アンチ・ドーピング政策、オリンピック・パラリンピック大会開催以外は、国家として統一された「スポーツ政策」が存在しないということである。統一的な法整備はなされていないものの、イギリス各4地域(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)にスポーツ担当大臣を設けており、各地域のスポーツ環境の整備を担っている。
このように、イギリス国内において法整備が一元化されていないものの、イギリス国家の成長戦略として、スポーツを中心政策においていることや、今夏行われるオリンピックの成功が契機となり、一気にイギリスにおけるスポーツ環境が整備されることが期待される。