アスリートの食事学 Vol.23
2009/03/09
河谷 彰子
● 胡麻が香る韓国風太巻き寿司(キンパッ)
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ごはんをいっぱい食べて欲しいと以前お伝えしましたが(Vol.2参照) 、ちょっとした食べやすくなる料理やメニューの工夫も大切ですよね。今回は、ご飯をいっぱい食べることができる韓国風太巻き寿司(キンパッ)をご紹介致します。ごまの香りが食欲を誘います。
1本分 エネルギー:378kcal たんぱく質:10.1g 脂質:8.5g
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材料・分量 (4本分)
ご飯 2合 ほうれん草 1/2袋 |
1.ご飯は固めに炊き、粗熱を取ったらごま油・ごま・塩を混ぜる。 |
ほうれん草や人参の具を、ナムルにしても美味しいです。さらに、日本の海苔巻きと同様に、キュウリ・椎茸・カニかま・たくわんなどが具になっても美味しいです。
太巻き寿司は、おにぎりと同様に運動後の食べ物として手で持って手軽に食べることができる料理ですね。
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さて、皆さんの好きな食べ物は何ですか?
日本人の好きな食べ物の第一位は寿司です。(NHK放送文化研究調べ 2007年)
そして、子ども達の好きな食べ物第一位は寿司、第二位はカレーライスです。(日本体育・学校保健センター調べ『平成17年度児童生徒の食生活等実態調査報告書』)
どちらも、主食と主菜が一緒になっている料理ですが、何故美味しいと感じるのでしょうか?
これには理由があると私は感じます。キーワードは口中調味です。
日本人の食事は、今でも海外の食事に比べると理想的だと言われています。
日本人の食べ方の良さは、お米を中心とした食べ方だという食習慣にあります。
口中調味とは、ご飯(主食)と主菜を一緒に食べ、口の中で自分好みの味付けにするという日本ならではの食べ方です。さらに、炭水化物(主食)とたんぱく質(主菜)を一緒に食べると味の相乗効果があり、別々に食べるよりもさらに美味しさを感じることが出来ます。
寿司もカレーライスも食べ方自体が味の相乗効果を感じることが出来たり、自然に口中調味ができる料理なのです。
食に関する子ども達の最近の問題として、“一皿食い”が挙げられます。
一皿食いとは、一皿ずつ食べ終えていく食べ方です。そのため、ご飯はふりかけをかけないと食べられない子供達が増えているという問題が起きています。
主食と主菜を一緒に食べることが、主食をたくさん食べることができるポイントだったり、主菜を食べ過ぎないため、肥満を予防することができます。
勝てるアスリートを目指すためにも、口中調味を楽しみながら食事をして欲しいところです。
さらに日本人として口中調味の良さや栄養バランスの良い食習慣は、是非受け継ぎたいものですね。
アスリートの皆様!!是非、今日の食事から、口中調味を体感してみてはいかがでしょうか?
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