アスリートの食事学 Vol.26
2009/03/30
河谷 彰子
● 朝食を食べよう!
朝は眠い・食欲がない・時間がない・今までこれで来たんだから!・・・
色々な理由で朝食を十分に食べてない・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
1日の食事をステップアップさせるには、朝食の内容を改善することが良いという選手をよく目にします。
忙しい朝だからこそ、手抜きをして時間短縮!
朝食から5皿を目指してみませんか?
1.脳が目覚めるためにも、ご飯を食べよう!!
|
主食であるごはん・パンには、炭水化物が多く含み身体のエネルギー源となります。中でも朝食にとって炭水化物は脳のエネルギー源となるため、とても重要です。
朝食を食べていなかったり、食べていても主食がなければ、頭は目覚めていないことになります。そうすると…
集中力が高まらず、午前中のトレーニングに集中できないかもしれません。
そのために、怪我の確立も高まってしまうかもしれません。
これでは困りますよね。
よく“ごはんとパンはどっちが良いの?”という質問を受けます。
|
含まれている栄養素から考えると、どちらもでも良いのですが、腹持ちや組み合わせる主菜のことを考えて私は腹持ちが良く、色々な主菜と組み合わせやすいごはんを勧めます。
朝食にパンを食べた時の方が、お昼ご飯までにお腹が空いてしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
同じエネルギー量のごはんとパンを比較すると、パンの方が消化が早いため、お腹が空くのが早いのです。
パンだけでは、午前中のトレーニングを集中力して行なえる時間が短いということ。
ごはんだと、午前中のトレーニングを集中して行なえるということ。
学生の方であれば、ごはんだと午前中の授業を集中して受けることができるということになります。
でも、朝からごはんを炊くのはな〜という方もいらっしゃるでしょう。
ごはんを炊くときは、なるべくたくさん炊いて冷凍しておけば良いのです。
|
1食ずつラップに包んでおいたり、電子レンジにかけても良い、蓋のある容器に入れておくと良いでしょう。
大きさにもよりますが、電子レンジで約3分チンすれば、ホカホカの美味しいご飯の出来上がりです。
パンが好きだという方もいらっしゃるでしょう。パンは、ごはんを食べた後の炭水化物の一押しとして食べると良いですね。
やはりパンも、冷凍保存しておくと良いですよ。
2.おかずを食べることは、ウォーミングアップにつながる!!!
|
朝食のおかずは卵と納豆!!(Vol.3参照)
玉子かけごはんと納豆かけごはん。これでごはんをたくさん食べることもできますよね。しかも、料理をしなくても良いですよね。
肉や魚でも、もちろん良いです。夕食の残りのおかずを食べても良いんですよ。
たんぱく質は、消化される際に体温が上がるので、身体のウォーミングアップにもなりますね。
パンとの組み合わせ | ごはんとの組み合わせ | ||
トースト6枚切り2枚 (バター・ジャム) スクランブルエッグ エネルギー:828kcal |
卵かけごはん(卵1個) 納豆かけごはん(納豆1パック) (ごはん 計300g) エネルギー:687kcal |
たんぱく質はほぼ同じであるのに、脂質が大きく異なることがお分かりになるでしょう。
パンとの組み合わせだとバターなどの脂肪を多く含む料理が多く登場するため、脂質が増えてしまうのです。
皆さんは、どちらの朝食を選びますか?
3.野菜を食べよう!!!!
|
年代に関わらず、野菜は不足傾向にあるためたっぷり食べて欲しいところです。(Vol.4参照)
朝から野菜を切るのは、面倒だと言う方は、前の日に具沢山の味噌汁やスープを多めに作っておいて、朝に温めれば良いですね。
野菜ジュースでは十分でなかったですよね。
3皿そろえば、5皿はすぐそこ!
フルーツの中でも、エネルギーが比較的高いバナナに、ヨーグルトや牛乳を加えれば良いですね。
朝食は王様のように食べることが大切です。
つまり、朝食は1日の中でも一番たくさん食べて欲しい食事です。
試合当日の朝だからといって、教科書どうりに試合時間から逆算して食事をしたり、炭水化物を中心に詰め込んでも、普段から食べる習慣がなければ消化することはできません。
試合に勝てる身体づくりのためにも、食事を改善して身体を改造したいという選手の方々にも、朝食をしっかり5皿をそろえて食べることが大切ですよ。
|