アスリートの食事学 Vol.29
2009/04/20
河谷 彰子
● 食欲を促すお弁当の極意
|
少しでもたくさん食べられるように、美味しそうな見栄えや衛生面を考慮することもお弁当の大切なポイントになります。
毎日お弁当を作らないといけない方には、本当に大変なことです。
ちょっとしたポイントを知っていれば、少しは負担が軽くなるかもしれません。
● 美味しそうに見えるポイントは信号の3色!
|
お弁当の蓋を開けたら、何だか美味しそうに見えない・・・というお弁当だったことはありませんか?
一方、蓋を開けて、“美味しそう!”と思うお弁当だったこともあるでしょう。
その違いは彩りです。
赤・緑・黄色をそろえると美味しそうに見える。
是非、美味しそうに見えた料理に出会ったら、色を確認してみてください。
お弁当だけではなく、普段から利用できるテクニックですね。
赤 : トマト・パプリカ・人参・はつか大根・イチゴ・ケチャップ
緑 : 葉野菜・ピーマン・キュウリ・アスパラ・ブロッコリー・絹さや・いんげん
黄色: 卵・チーズ・パプリカ・カボチャ・トウモロコシ・筍・オレンジ
|
何か色が寂しいなと思ったら、色を確認して足りない色の食材をそろえると良いです。
3色のそぼろご飯やミックスベジタブル入りのオムライスは、見た目にも美味しそうに見えますし、ご飯をたくさん食べられるメニューの1つですね。
色を添えるのは、食材だけではありません。
今は色々な色のお弁当箱・カップ・スティックが売っていますが、このような色も彩りとして利用してみると便利です。
● 温度・味付け・汁気に気をつけよう!
|
用意したお弁当を食べたら、お腹が痛くなったなんてことが起こったら大変です!衛生面には気をつけないといけませんよね。
①食材は加熱し、冷めてから蓋をする。
②味付けは濃い目に、余分な汁気をきる。
③お弁当箱はしっかり洗って、しっかり乾燥。
①食材は加熱し、冷めてから蓋をする。
食材は一度加熱するようにし、基本的に生は避けましょう。(入れても、彩りとして便利なプチトマトくらいにしておきましょう。ヘタを取っておいた方が、衛生的ですよ。)
練り製品やハムなども、必ず火を通してから入れるようにしましょう。さらに、お弁当のおかずとして便利な卵料理ですが、ゆで玉子にする場合はしっかりと固ゆでにして入れるようにしましょう。
火を通したおかずをお弁当に詰めて、温かいまま蓋をしてしまうと、ばい菌が増える原因になってしまうため、しっかり冷めてから蓋をするようにしましょう。
お弁当を冷ますときに、保冷剤の上にお弁当を乗せておくと冷めるまでの時間を短縮することができます。
夏場であれば、持ち運びの際に保冷剤と一緒にしておくと、なお安心ですね。
お弁当を食べる場所に電子レンジがある場合は、ご飯とおかずを別々の容器に入れて、ごはんを凍らせておけば保冷剤代わりになりますよ。(私は、いつもこの方法でお弁当を持ち歩いています。)
|
②味付けは濃い目に、余分な汁気をきる。
おかずの味付けを少し濃い目にして入れるのも、腐敗を防ぐポイントです。
ご飯の場合であれば、梅干しを入れたり、酢飯にした方が腐敗を防ぐことができます。ただし、夏場の混ぜご飯は避けておきましょう。
おかずの煮汁がご飯にまで進出してしまって、お弁当の味が全て同じになってしまったという経験はありませんか?
水分が多いおかずは悪くなりやすいので、お弁当に入れる前に十分汁気を切るようにしましょう。おかずごとに、仕切るのも一つですし、すり胡麻や鰹節など水分を吸収してくれる食材を使うのも良いでしょう。
● お弁当箱はしっかり洗って、しっかり乾燥。
|
料理をお弁当箱に詰めるときに気をつけるだけでなく、弁当箱そのものを綺麗にしておくことも大事です。
お弁当箱にゴムパッキンがついているものなどは、汚れが隙間に入り込みやすくなっています。分解してしっかり洗うようにし、清潔に保つようにしましょう。
綺麗に洗ったお弁当箱は、しっかり乾燥させてから使うようにしましょう。とくに、ゴムパッキンを外した溝の部分は汚れだけでなく、水気も残りやすいです。汚れや水気がないか、チェックしてから使いましょう。
時々漂白除菌をすることもお勧めです。
ポイントを抑えて、美味しく安全なお弁当を作りましょう。
|