(全8回)
日本トップリーグ連携機構(JTL)では、2010年10月16日〜26日に海外研修を行いました。今回の海外研修は、JTL加盟各リーグやチームのGM等マネジメントに携わるスタッフを中心に派遣団を編成し、総勢18名の団員で、JTL加盟8競技10リーグの178チームのマネジメント向上に資するため、ドイツのスポーツクラブのマネジメント・地域との連携などを研修しました。
団長挨拶
今回の海外研修は、JTL加盟各リーグやチームのマネジメント層を中心に編成し、ドイツにおけるスポーツクラブマネージメント等を研修いたしました。
ご高承のとおり、ドイツは長年にわたりスポーツクラブを基盤としたスポーツの強化普及を実施し、競技力・国民スポーツ両分野において、世界に冠たるスポーツ大国です。そのスポーツクラブ制度は長い歴史を誇り、その運営のノウハウは学ぶべき点が多々あると感じております。
話題は変わりますが、「格差社会」というフレーズが独り歩きし、変則的な平等・公平主義者は、「格差」が諸悪の根源と唱え、それに同調し、付和雷同する風潮が気になる一人です。歴史や実績が乏しく、大して努力もしないでカネ儲けや、幸せになろうなんて考え方をしている風潮・世相が、リーグ運営やチームのマネジメントにも同類的に流されつつあることを危惧している一人です。
ドイツの官民全体におけるスポーツへの取り組みやクラブマネジメントは、日本とは明白な「格差」を感じます。その歴史や過程、成果などに世界的な序列・順序としてはその先頭集団のトップに存在していると言えます。いわゆる「格」の違い(別格)です。その「差」(開き)を学び自覚(研修)すること、そして追いつけ追い越せの気概でどう自ら取り組んで行くのかが本研修の課題でしょう。派遣団の団員であるリーグやチームのマネジメント層がスポーツ界の抱える様々な格差改革の先頭に立つことを期待します。
しかし、日本は日本であり、日本を他国とむやみに比較してはいけないと思います。それぞれの長短を認め合いリスペクトしつつ、日本は日本らしくあれば良い。格差を嘆くこともありません。唯一比較するとすれば、過去の日本であり、その本質を見極めることではないでしょうか。
ただし、それも比較して良いタイミングがあると思います。それは、自他ともに今後の相対的幸福感を求めて醸成する心から何かが湧き出ている時ではないか、と考えます。
その湧き出た何かが心の泉となり満ち溢れ、時折勢いよく間欠するきっかけがこのドイツクラブマネジメントの海外研修であることを祈念いたします。
海外研修派遣団 団長 梅北 精幸
(日本トップリーグ連携機構 常務理事)
2010年日本トップリーグ連携機構 海外研修事業 団員名簿
– Teilnehmerliste
Delegationsleiter(団長)
Seiko UMEKITA 梅北 精幸 JTL Vorstandsmitglied, V-Liga Vorstandsmitglied, Geschäftsführer |
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Stellv.Delegationsleiter(副団長)
Yoshinori TAGUCHI 田口 禎則
JTL Vorstandsmitglied, Nadeshiko-Liga Bereichsleiter Finanzen/Personalwesen |
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Organisation(総務) Yuji HIRANO 平野 祐司 JTL Geschäftsführer |
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Kazunori KURODA 黒田 和則 Nadeshiko-Liga, Okayama Yunogo Belle GM |
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Reiko INOURA 猪浦 玲子 Nadeshiko-Liga, Shimizu Preadis 8 (Ausw較tige Beziehungen) |
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Keiko ENOMOTO 榎本 恵子 Nadeshiko-Liga, Niigata-Albilex (Leitungsförderung) |
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Yuji NISHINO 西野 祐司 V-Liga, Sakai Blazers (Öfentlichkeitsarbeit) |
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Hitoshi HORIGUCHI 堀口 仁志 Handball-Liga, Hiroshima Maplereds |
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Masaki IENAGA 家永 昌樹 Japanischer-Handball-Liga, Generalmanager |
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Shigeru TANAKA 田中 茂 Japanischer-Handball-Verband, Verbandstrainer |
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Motoki ISOGAI 磯貝 元希 Asien-Liga Eishockey, Tohoku Free-Blades |
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Touichi NAGAI 永井 東一 Hokey-Liga, Aichi Sportclub Geschäftsführendes Vorstandsmitglied |
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Kiyoyoshi TAKASHIMA 高嶋 清善 F-Liga, Espolada Hokkaido (Organisation) |
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Yoshihito SAKURAI 桜井 嘉人 F-Liga, Taiyo-Farma-Futsal AG (Vorsitzender) |
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Naoya JOUGUCHI 上口 直也 F-Liga, Shraiker Osaka (Geschäftsführer) |
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Dolmetscherin(通訳) Noriko TAKAHASHI 高橋 範子 |
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Beobachter(オブザーバー) Yoshiji KAMATA 鎌田 義次 Cerespo AG (Abteilungsleiter Programme) |
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Beobachter(オブザーバー) Hiroshi YAMAMOTO 山本 浩 Hosei-Universität (Dr. Professor) |
2010年 日本トップリーグ連携機構 海外研修 日程表
10月16日(土)
時間 | プログラム | 備考 |
15:00 | 成田集合 ホテルロビー集合 | 宿泊:マロウドインターナショナル成田 〒286-0121 千葉県成田市駒井野763-1 Tel 0476-30-2222 |
16:00 | 事前ミーティング | |
18:30 | 前 泊 |
10月17日(日)
時間 | プログラム | 備考 |
06:00~ | ホテル内にて朝食 | 宿泊:フランクフルト・スポーツシューレ
Landessportbund Hessen Sportschule und Bildungsst_tte Otto-Fleckschneise 4 60528 Frankfurt am Main Tel.: +49-(0)69-67890 |
7:15 | ホテルよりチャーターバスで成田空港へ | |
9:35 | 成田発 ルフトハンザ 711便 |
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14:15 | フランクフルト着 納田・馬場氏合流 〜空港より専用バスにて |
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15:00 | フランクフルトボールゲーム体育館へ バスケットボールBL試合観戦 スカイライナーVSブレーマーハフェン スポーツシューレ宿舎へ |
10月18日(月)
時間 | プログラム | 備考 |
フランクフルトプログラム | 宿泊:フランクフルト・スポーツシューレ | |
9:30 | (1)ドイツのスポーツ界とその現状 Mrs.Silvia Schenk (ドイツオリンピックアカデミー理事 国際スポーツ仲裁裁判所判事 元ドイツ自転車連盟会長) |
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昼食:スポーツシューレ | ||
13:30 | (2) ドイツの競技スポーツの現状 (ドイツオリンピックスポーツ連盟) Mr.Ulf TIPPELT(DOSB強化部長) Mr.Micheal JOHN ギド・ヘーシュタルス(ハンドボール) |
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フランクフルト市内見学 | ||
団長主催招待夕食会(フランクフルト市内) | DOSB/フランクフルト市関係者 日本人ハンドボール選手 田中麻美選手合流 激励会 Holiday-inn Frankhurt Airport North |
10月19日(火)
時間 | プログラム | 備考 |
フランクフルトプログラム | 宿泊:フランクフルト・スポーツシューレ | |
9:30 | (1) 地方自治体と競技スポーツ | |
9:45 | 「フランクフルト市のスポーツ振興」 市スポーツ局長ゲオルク・ケンパー |
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10:45 | (2) コメルツ・バンク・アレーナ見学 | |
昼食:スポーツシューレ | ||
12:30 | DOSBフットサルチーム交流試合参加 | 職員フットサルチーム交流 |
16:30〜 | (3) スカイライナーズクラブ訪問視察 (プロバスケットボール男子) -スポーツクラブ運営に関するレクチュア |
電車移動 |
10月20日(水)
時間 | プログラム | 備考 |
フランクフルトプログラム | 宿泊:ケルン
トレーナーアカデミー Trainerakademie des DOSB Guts-Muths-Weg 1 50933 K_ln Tel.: +49-(0)221-948750 |
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宿舎チェックアウト | ||
9:30 | (1) 「ドイツ女子サッカーの現状」 (ドイツサッカー協会) |
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11:30 | (2) ドイツバレーボール連盟の組織・役割(ドイツバレーボール連盟) | |
DOSBカフェテリアで昼食 | ||
15:00 | 専用バスでケルンへ移動 | |
18:00 | ケルン体育大学 トレーナーアカデミー着・チェックイン |
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18:45 | リットナー教授挨拶・プログラム紹介 (イタリアレストラン:Distintoで夕食をとりながら) |
日本人サッカー選手 安藤梢選手合流 激励会 |
10月21日(木)
時間 | プログラム | 備考 |
ケルンプログラム | 宿泊:ケルン・ トレーナーアカデミー |
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9:30 | (1) ドイツ体育大学キャンパス見学 | |
10:30 | (2) Dr.Volker Rittner 講義 「ドイツのスポーツシステムの特徴」 |
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12:00 | 昼食 | |
14:00 | (3) バスケットリーグオフィス 事務局長Pommer氏説明 「バスケットリーグの運営」 |
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16:15 | (4) Lanxess アレーナ見学(~17:30) | |
団長団主催リットナー教授夕食会 梅北・田口・平野・高橋 リットナー・黒須教授 Benjamin Folkman(DSJ) 大学院生 合計9名 |
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夜:ケルン自由研修(団員夕食各自) |
10月22日(金)
時間 | プログラム | 備考 |
ケルンプログラム | 宿泊:ケルン・ トレーナーアカデミー |
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9:30 | バイヤー・レバークーゼン訪問 | |
12:45 | 昼食:レバークーゼン歓迎昼食会 | 昼食:リントナーホテル |
バイエヤーレバークーゼンクラブ視察・ 説明 ヴィングヘル事務局長・各部長 |
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16:30 | ケルンへ戻る |
10月23日(土)
時間 | プログラム | 備 考 |
ケルン市内視察・自己研修 | 宿泊:ケルン・ トレーナーアカデミー |
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13:00 | ドルマーゲンへ移動(バス) | |
14:00 | ドルマーゲン着 試合準備状況視察 | |
15:00 | ハンドボールBL 1部 試合観戦 DHC Rheinland VS Vfl Gummersbach 終了後、DHC Rheinland幹部と懇談会 |
Vest Zons要塞 |
10月24日(日)
時間 | プログラム | 備考 |
ケルン〜フランクフルトへ移動
(ライン川沿いをバスで移動) |
宿泊:フランクフルト・スポーツシューレ
Landessportbund Hessen Sportschule und Bildungsstätte Otto-Fleckschneise 4 |
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途中 昼食 | ||
15:00 | TGバート・ゾーデンクラブ訪問 | |
16:00 | バレーボールブンデスリーガ第2部 試合観戦 TG Bad Soden VS VC Offenburg |
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TG Bad Sodenチーム関係者との夕食会と話し合い | ||
フランクフルトへ | ||
スポーツシューレ到着 チェックイン |
10月25日(月)
時間 | プログラム | 備考 |
9:00 | 研修団自主研修 | |
11:00 | 宿舎チェックアウト〜空港へ | |
13:35 | フランクフルト発 LH 710 |
10月26日(火)
時間 | プログラム | 備考 |
7:30 | 成田着 〜解散 |