投資・育成した競技者を対象とした種目転向プログラム
2007/02/08
国立スポーツ科学センター(JISS)からの最新情報です。
英国では、ロンドン2012に向けて、バスケットボール、ハンドボール、バレーボールといったボールゲームにおける競技間連携(タレント発掘=種目転向)も進められているようです。現在、諸外国では、人材をいかに有効活用するかが考えられています。
UKスポーツの会長であるスー・キャンベルは、英国におけるタレント発掘・育成について語った。
過去の英国において、タレント発掘・育成(TID)はあまり重要ではなかったが、その状況は変わった。ラフバラでは、ユース・スポーツ・トラスト(YST)の主催によるタレント発掘キャンプが行われ、5競技から100人の子どもたち(14〜17歳)が、オリンピアンになるために必要なことを、ケリー・ホームズを含む何人かのメダリストたちから学んだ。
BOA(英国オリンピック協会)は100人以上の若手選手を英国代表としてオーストラリアン・ユース・オリンピック・フェスティバルに送り込み、47個のメダルを獲得するとともに、総合競技大会である同大会を育成パスウェイにおける経験の場としても位置づけている。
TIDの専門家らが、潜在的な素質を有する競技者を求めて国中を探している。特に、我々にとって新たなオリンピック競技である、バスケットボールやハンドボール、バレーボールなどである。
TIDスタッフは、種目転向の機会も探している。ボート競技のオリンピック・メダリストであるレベッカ・ロメロは今、自転車競技の有望な候補選手である。上肢の強さや水の感覚を持つ水泳選手が直ちにカヌー選手になれない理由はない。何人かの体操選手が飛込競技に転向し良い結果を出した事例もある。また我々のパラリンピックの競泳選手の何人かは、自転車競技の世界大会でメダルも獲得している。
オリンピックでメダル獲得の可能性を持つ競技者を育成するためには、平均6〜8年間かかる。だが、もしその競技者が他のトップレベル競技から来るならば、その時間を半分にすることができる。そこで我々は今、これまでに資金を助成してきた約1,200人の世界レベルの競技者のなかで、当初の競技で結果が出ていない競技者のスクリーニングを行い、早急な種目転向が可能な候補者を探している。
この仕事は、ロンドンオリンピックに向けた代表チームが選出された後も継続する予定である。この仕組み自体が、ロンドン大会における大きな遺産の一つでなければならないし、我々は2016年やそれ以降に向けて、優秀なオリンピック選手を輩出するための組織的なアプローチを持たなければなりません。
UK Sport 2007/01/23
http://www.uksport.gov.uk/news/we_have_the_talent/